IMF、トークン化が金融市場の決済とリスク構造を変える可能性を指摘

トークン化された金融インフラとグローバル決済ネットワークを表現したイメージ

決済効率化の一方でリスクは基盤インフラへ移行か

IMF(国際通貨基金)は、トークン化が金融市場の運営方法を大きく変える可能性があるとの見方を示した。

IMFの金融顧問兼金融・資本市場局長であるトビアス・エイドリアン(Tobias Adrian)氏は、2026年7月2日(木曜日)に公開したブログで、資産、決済、記録管理を共有台帳に統合することで、現在は数日かかる決済プロセスをほぼ瞬時の取引に短縮できる可能性があると述べた

一方で、共通の基準や協調的な規制がないまま市場が拡大すれば、トークン化された金融市場が互換性のないプラットフォームに分裂し、新たなシステミックリスクを生む可能性があるとも警告している。

トークン化で決済や資産移転の効率化に期待

トークン化は、資産、決済、記録管理を共有台帳上に統合する仕組みとして注目されている。エイドリアン氏は、こうした仕組みによって、資産の売買や移転、決済にかかる時間を短縮できる可能性を指摘した。

従来の金融市場では、資産の移転や決済に銀行や仲介業者など複数の主体が関わり、処理完了までに時間を要する場合がある。トークン化された市場では、スマートコントラクトや分散型台帳を活用することで、これらの手続きを自動化し、より迅速な取引を実現できる可能性がある。

金融機関の取り組みも進んでいる。JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase & Co.)、バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)、バークレイズ(Barclays)などが所有するクリアリング・ハウス(Clearing House)(※1)は、2027年初頭にトークン化された預金ネットワークを立ち上げる計画と報じられている。同ネットワークは、預金を規制対象の銀行システム内に留めつつ、より迅速でプログラム可能な決済を可能にすることを目指すものとされる。

(※1)クリアリング・ハウスとは…
金融や商取引にて多数の取引や債権・債務を仲介し、事前に計算・整理(=清算)する機関

規格の断片化とスマートコントラクトの重要性が課題に

IMFは、トークン化によってリスクの所在が変化する点にも注意を促している。従来は銀行や仲介機関が担っていたリスクの一部が、スマートコントラクト、分散型台帳、サードパーティサービスプロバイダーなど、市場を支える基盤インフラへ移る可能性があるためだ。

取引がコードによって自動実行される場合、不具合や市場の混乱が人間の介入を待たずに広がる可能性がある。エイドリアン氏は、効果的な監督は組織だけでなく、コードそのものにも及ぶ必要があるとの考えを示している。

また、一部のスマートコントラクトが金融市場で中心的な役割を担うようになれば、その停止や不具合が広範な影響を及ぼす可能性もある。

政策立案者にとっては、決済資産、ガバナンス、相互運用性、中央銀行の役割をどう定めるかが重要になる。IMFは、トークン化が金融システムの効率化につながるか、新たな不安定要因となるかは、今後の制度設計に左右されるとみている。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム