米国制裁対象ネットワークに関与のプリンスグループ幹部、胡暁偉容疑者を日本の警視庁が逮捕

プリンスグループ幹部を警視庁が逮捕

米国当局が数十億ドル規模の仮想通貨詐欺および資金洗浄ネットワークに関与していると指摘するカンボジアの複合企業、プリンスグループに関係する幹部が、日本当局に逮捕された。

国内の大手メディア朝日新聞の報道によると、警視庁はプリンスグループ幹部でキプロス国籍のフー・シー(胡石または胡暁偉44歳)容疑者を、虚偽の居住地情報を日本当局に提出した疑いで逮捕。フー容疑者は2026年4月に東京都中央区に転居したと虚偽の住民登録届を提出した疑いがあり、捜査当局は6月14日に逮捕した。

警視庁は、投資詐欺事件で発生した資金洗浄にステーブルコインが利用されたかどうかを捜査しており、デジタル資産が金融犯罪に悪用される可能性への懸念が高まっている。この捜査は、大阪県警が3月に、詐欺に関連する資金移動をほう助した疑いで男3人を逮捕したことを受けて開始されたもので、捜査関係者はによると、容疑者らは6県にわたる10人の被害者から約1,400万円を集め、デジタル資産に換金した疑いが持たれている。

なお、容疑者は日本での永住権取得のために東京に転居したと供述し、手続きは代理人に任せており詳細を十分に理解していなかったと主張しているという。

警察はフー容疑者の国内での活動を追跡

警察は、逮捕までフー容疑者の所在を公表して居らず、捜査関係者によると、日本の当局は胡容疑者が日本国内で活動していたと特定し、その動向を追跡。

容疑者の国内での事業活動についても調査を始めており、朝日新聞によると、胡容疑者が率いる会社が2023年4月に東京都安達区に設立され、貿易関連事業を行っていたことが明らかになった。同社の資本金は2026年3月までに800万円から5,000万円に増資。その後、同社は登記上の住所を東京都千代田区に移転した。企業登記簿によると、容疑者はロンドン、東京都港区、大阪府、東京都中央区など、複数の場所に登記上の住所を変更していた。

警視庁は、容疑者の代理として住所変更の手続きを行った疑いで、中国国籍の2人についても逮捕。捜査当局は容疑者からスマートフォンなどの電子機器を押収し、現在も分析を進めている。捜査当局は、捜査範囲が住所変更の疑惑にとどまらないかどうかについては公表していない。警視庁は、胡容疑者の活動と、日本国内におけるプリンスグループの事業との関連性について引き続き捜査を進めているとのことだ。

フー容疑者の逮捕は、プリンス・グループとその関連事業に関わる人物を標的とした一連の取り締まり措置に続くもので、米国検察は、裁判所に提出した書類の中で、プリンス・グループが東南アジア全域で暗号資産投資詐欺、資金洗浄、人身売買、詐欺行為に関与する犯罪ネットワークの中心として機能していたと主張。ただし、プリンス・グループはこれらの容疑を否定している。

ステーブルコインが不正資金の移動手段となる懸念も

今回の事件は、従来の通貨に連動することで安定した価値を維持するように設計されたステーブルコインの利用拡大に注目を集めるきっかけとなった。

日本では、世界で最も包括的なステーブルコイン規制枠組みの一つを導入しており、発行者は特定の法的基準とコンプライアンス基準を満たす必要がある。同時に、当局はこれらの特徴がステーブルコインを不正資金の移動手段として魅力的なものにする可能性も懸念。今回の調査は、民間の暗号資産取引に対する監視強化の必要性についての議論をさらに深めることになるだろう。

 

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