Zcash開発者、供給検証復元へIronwoodプールを提案

Zcashの供給検証とIronwoodアップグレードを象徴するコインと光るゲートのイメージ

Orchard不具合後の信頼回復策として新プール導入を検討

Zcash(ジーキャッシュ/ZEC)開発者らは、Orchard(オーチャード)シールドプールで確認された重大な脆弱性を受け、供給検証の復元を目的とした新たなプライバシープール「Ironwood」を提案した。

この提案は、旧Orchardプールの新規利用を停止し、資金を新プールへ移行する過程で供給量の整合性を確認できるようにするもので、Zcashの固定供給量への信頼回復が焦点となる。
ZcashのOrchardシールドプールでは、攻撃者が検出されることなく無制限に偽のZECを作成できた可能性がある重大なバグが確認された。Orchardは、ゼロ知識暗号を用いて取引の詳細を隠すプライバシーレイヤーであり、ZECを送受信する際に残高や取引内容を公開せずに処理できる仕組みを担っている。

この脆弱性は2022年5月から存在していた可能性があり、セキュリティ研究者のテイラー・ホーンビー氏によって2026年5月下旬に発見された。Shielded Labs(シールド・ラボ)、Zcash Foundation(Zcash財団)、ZODL(Zcash Open Development Lab)などの開発者は、ViaBTC(ヴィアBTC)やFoundry(ファウンドリ)といったマイニングプールと協力し、情報公開から数日以内に緊急パッチとアップグレードを展開した。

開発者らは、ユーザー資金が影響を受けた形跡はなく、Zcashの総供給量も変化していないとしている。一方で、Zcashのプライバシー設計上、シールドされた取引は残高や詳細を隠蔽(いんぺい)するため、脆弱性が実際に悪用されたかどうかを暗号学的に完全に証明することは難しい。この点が、Zcashの供給量に対する信頼を揺るがす要因となっている。

Ironwood移行で供給量の整合性確認を目指す

Ironwood(アイアンウッド)は、修正されたコードに基づく新たなプライバシープールとして提案されている。

計画では、現在のOrchardプールへの新規預金や内部取引を停止し、資金がIronwoodへ入る前に、会計上のチェックポイントとして機能する「回転式改札口」を通過させる仕組みを導入する。この移行により、Zcashソフトウェアを実行しているユーザーは、旧プールと新プールの残高を集計し、流通しているZECが最大供給量である2,100万ZECを超えていないことを独自に確認できるようになる。仮に偽造されたZECが存在していた場合でも、新プールへの移行時に検出されるか、旧プール内に残されて事実上流通できなくなると説明されている。

Shielded Labsは、IronwoodがOrchardの脆弱性が悪用されたかどうかに関する証拠を提示する可能性があると述べている。ただし、この提案は問題を遡及(そきゅう)的に証明することだけに依存するものではなく、今後の供給検証を可能にする長期的な信頼回復策として位置づけられている。

ZODLは、Zcashエコシステム全体でのテスト、レビュー、調整を経て、2026年7月下旬のIronwoodアクティベーションを目指す計画を示している。ZEC価格は脆弱性の公表後に600ドル(約96,300円)超から303ドル(約48,650円)台まで急落したが、その後は442ドル(約71,000円)前後まで反発した。ただし、過去7日間、30日間ではなお下落しており、市場では技術的な回復と信頼回復の進展が引き続き注視されている。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム