ピーター・ティール氏のFounders Fundが保有ETHを全売却
PayPal創業者のピーター・ティール(Peter Thiel)氏と同氏率いるFounders Fund(ファウンダーズ・ファンド)は、ETHZilla Corp.(イーサジラ)を通じて7,450万ドル(約115.3億円)相当のイーサリアム(Ethereum/ETH)を全株式売却し、同社のデジタルから完全に撤退した。
PayPalとPalantir Technologies(パランティア・テクノロジーズ)の共同創業者で、億万長者のベンチャーキャピタリスト、ピーター・ティール氏と同氏のFounders Fundは、イーサリアムを中核資産として保有するETHZillaから完全に投資を撤退。かつて10万ETH以上を保有していたが、SEC(米国証券取引委員会)への提出書類によると、同氏の事業体はETHZillaの株式を保有していないことが確認された。
ティール氏は昨年8月にETHZillaの株式7.5%を取得したと報告。また、この投資家グループは、最大のイーサリアム財務会社であるBitMine Immersionの株式9%以上を保有していることも明らかにしている。
今回の撤退は、企業のイーサリアム戦略への信任投票(※1)と見られていた以前の立場からの転換である。
対抗馬がなく、選ばれた人物や提案に対し、その信頼度を問う投票形式で、信任(賛成)か不信任(反対)の二択で、対象が適切であるか、提案を受け入れるかを問う投票。
市場圧力に直面するETHZilla
ETHZillaはバイオテクノロジー企業180 Life Sciences Corp.としてスタートし、8月に仮想通貨運用に完全に転換した。
パームビーチに拠点を置く同社は、ブランド名をリニューアルし、事業をイーサリアムに特化したトレジャリーモデルへと事業を転換し、当初のバイオテクノロジー分野への注力から大きく転換した。
この転換は、仮想通貨市場全体の低迷と重なり、同社の財務状況に直ちに影響を及ぼした。イーサリアムは昨年(2025年)の最高値から60%近く下落しており、この下落がETHZillaが新たに保有する仮想通貨に圧力をかけ、慎重な財務管理を優先課題とした。
財務の安定化を図るため、ETHZillaは2025年10月に自社株買いのため約4,000万ドル(約61.8億円)を売却。12月には、シニア担保付転換社債の償還のため7,450万ドル(約115.3億円)を売却している。
ETHZillaは、リースジェットエンジンのトークン化された株式を提供する子会社、ETHZilla Aerospaceを設立。この動きは、仮想通貨保有にとどまらず、現実世界の資産担保型サービスへの転換を示唆している。
ただし、同社はティール氏の退任およびETH売却について公式にコメントしていない。注目点は、今回の動きが、不安定な市場の中で著名投資家が警戒感を示しており、急激な価格変動の中でイーサリアムを維持することの難しさも浮き彫りにしている。
























