国務院が電力市場改革の新指針 再生可能エネルギーをフルチェーンで追跡
中国国務院は、統一された国家電力市場の構築を加速する実施ガイドラインを公表した。
2030年までに全国電力市場を統合し、ブロックチェーンなどの技術を活用してグリーン電力の生産から消費までをフルチェーンで認証する方針を示している。今回の政策は、再生可能エネルギーのトレーサビリティ(追跡可能性または追跡能力)を強化し、グリーン電力証書を炭素排出量会計に組み込むことを柱とする。電力市場改革とデジタルインフラ整備、そして炭素市場の発展を結び付ける取り組みとなる。
ブロックチェーンで再生可能エネルギーを可視化
改革案では、再生可能エネルギーによる発電と消費をバリューチェーン(価値の連鎖)全体で検証し記録する仕組みを構築する。
ブロックチェーンなどの分散型台帳技術を導入し、グリーン電力証書をデジタルで追跡可能にすることで、不正や二重計上の防止を図る。当局は、証書の購入について義務的メカニズムと任意メカニズムの双方を整備する方針も示した。価格は合理的な範囲に維持されるよう監視される。さらに、グリーン証書を国の炭素排出量報告に含める方法も検討されており、中国の基準を国際的に認められる形に整備する計画だ。
この政策は、仮想通貨取引に直接言及するものではない。一方で、国家インフラにおけるブロックチェーン活用を明確に打ち出す内容となっている。
2030年までに全国電力市場を一本化
電力市場の構造改革も同時に進められる。中国は2030年までに統一された国家電力市場システムを確立し、市場ベースの取引が総電力消費量の約70%を占める体制を目指す。
あらゆる電源と資格のある電力利用者が直接取引に参加できるようにし、全国スポット電力市場は2027年までに完全運用を開始する計画だ。2035年までには、省内および省間取引を含む統合システムを成熟させ、価格がエネルギーの環境価値や容量価値を反映する仕組みを整備する。地域間の障壁や地方保護主義を排除し、全国規模での電力資源の最適配分を実現する方針である。
再生可能エネルギーの拡大に伴い、容量市場の整備や周波数調整などの補助サービスも強化される。石炭火力発電所、揚水発電、エネルギー貯蔵施設などに対して、供給能力に応じた報酬制度の検討も進められる。
ブロックチェーンを基盤としたグリーン電力認証と市場改革を組み合わせることで、中国はエネルギー安全保障と環境目標の両立を図る構えだ。統一市場の構築は、電力取引と認証の仕組みに大きな変化をもたらす可能性がある。
























