エチオピア、ビットコインマイニング事業で投資パートナーを募集

エチオピアの再生可能エネルギーを背景に、ビットコインマイニング施設とエチオピア国旗を描いたイラスト

エチオピアがマイニングで目指す収益化と技術獲得

エチオピア政府が国家支援のビットコインマイニング事業を本格化させ、投資パートナーの募集に踏み出した。

豊富な再生可能エネルギーを背景に、同国はデジタル経済戦略の中核としてマイニング事業を位置づけている。エチオピアのアビィ・アハメド(Abiy Ahmed)首相は、ファイナンス・フォワード・エチオピア2026会議で、政府支援によるビットコインマイニングプロジェクトを正式に発表した。EIH(エチオピアン・インベストメント・ホールディングス)が中心となり、資本や技術、鉱業の専門知識を持つパートナーをグローバルに募集している。政府は民間企業に任せる形から脱却し、国家が主体となってマイニング収益を直接取り込む体制を整える方針だ。

同国ではすでに25社の認可マイニング企業が稼働し、世界のビットコインハッシュレートの約2.5%を担うまでに成長している。GERD(グランド・エチオピアン・ルネッサンス・ダム)を中心とした水力発電による安価な電力が、世界中のマイニング企業を引き寄せてきた。既存企業はこれまでに総額2億ドル(約316.5億円)以上の収益を生み出しており、マイニングが重要な外貨獲得手段となりつつある。

さらに政府は、マイニング事業がデジタルエチオピア2030戦略と強く結びついていると説明する。同戦略はブロックチェーン、デジタル決済、データインフラの強化を軸に掲げており、マイニングを国内技術力向上や余剰電力の活用、デジタル経済推進の手段として位置づけている。

国家主導のマイニング計画で投資パートナーの選定が進む

エチオピア政府は現在、新規マイニングライセンスの発行を一時停止しているものの、これは発電事業者であるEEP(エチオピア電力)の供給能力が限界に近いことが理由とされる。

EEPは水力を中心に合計7,900メガワット超の発電容量を持ち、2024年には総発電量の約7%を輸出して3億3,800万ドル(約354.8億円)の外貨収入を得ている。加えて、マイニング企業との契約により同年10カ月間で5,500万ドル(約87億円)の収益を計上した。

一方で、UAE拠点のフェニックス・グループがEEPと提携して新規データセンター建設を進めるなど、国際企業の参入も続いている。ケンブリッジのデータによると、世界のBTCハッシュレートの約3%をアフリカが占めており、そのうち大部分に相当する2.5%分の電源供給がエチオピアで行われている。これにより、エチオピアがアフリカ地域のマイニング基盤を事実上支えている状況が示されている。

世界ではロシア、フランス、ブータン、エルサルバドル、UAEなどが政府主導のマイニングを採用しており、エチオピアもその流れに加わりつつある。政府が主導するビットコインマイニングが軌道に乗れば、エネルギー資源とデジタル経済を結びつけたい各国にとってモデルケースとなる可能性がある。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム