制裁で窮地に陥るテレグラム(Telegram):ロシアで5億ドル相当の債券が凍結

欧米の経済措置でテレグラムが窮地に立たされる

テレグラムは、欧米によるロシアへの制裁により債券が凍結されたため、5億ドル(約783.5億円)の資金調達手段を失った。

テレグラムの債券5億ドル相当は、NSD制裁(※1)を受けてロシアで凍結されたままであり、収益の好調な伸びにもかかわらず返済リスクが高まっている。同社は、過去の債務を返済するために、発行済み債券を含む複数の債券を発行。定期的に自社株買いを実施しており、2026年に償還を迎える債券の大部分を購入済みだ。

(※1)NSD制裁」とは…
ロシアの国家決済保管機関=National Settlement Depositoryが欧米諸国から制裁対象に追加されたことを指しており、同機関が関わる金融取引(特にロシア国債など)が凍結され、国際的な決済が困難になる状況の事

満期時の返済を約束も不安が残る

テレグラムの凍結された債券は、ロシアのNSD(国家決済保管所)に保管されており、2022年のロシアによるウクライナ侵攻後、欧米諸国が主要な決済リンクを遮断したため、動かせなくなっている。

今回の凍結により、グローバル事業が拡大しているにもかかわらず、同社の債務返済または借り換え能力は困難になっている。

凍結された債券は、NSDに対する制裁の影響を受ける広範な証券の一部で、欧米諸国(EU:欧州連合)、米国、英国は、ロシアの金融活動を抑制するための制裁措置の一環として、NSDおよび関連ロシア機関との取引を制限している。その結果、制裁が緩和されるか、代替的な決済方法が見つからない限り、NSD口座に紐付けられたあらゆる債務証券は、決済が滞るリスクがある。

テレグラムの経営陣は、凍結された債券は満期時に返済すると発表しているが、NSDへの規制を考慮すると、支払いがロシアの保有者に届くかどうかは依然として不透明で、不安が残っている。今回のような状況は、ロシアとの金融関係が長引くことで、特に制裁が中核的な金融インフラに影響を与える場合、世界的なテクノロジー企業でさえ地政学的リスクに晒される可能性があることを浮き彫りにしている。

 

ABOUTこの記事をかいた人

NEXT MONEY運営です。 「話題性・独自性・健全性」をモットーに情報発信しています。 読者の皆様が本当に望んでいる情報を 日々リサーチし「痒いところに手が届く」 そんなメディアを目指しています。