米国市場で新章を開くWhiteBITのニューヨーク始動
欧州発の仮想通貨取引所WhiteBIT(ホワイトビット)が、米国向けに独立組織「WhiteBIT US」を立ち上げ、ニューヨークから事業を本格稼働させた。
スポット取引やオン/オフランプを軸に全50州への拡大を視野に入れ、雇用創出も含めた成長戦略を進めている。
ユーザートラフィックで欧州有数の取引量を持つWhiteBITは、米国展開を担う独立組織としてWhiteBIT USを設立し、すでに営業ライセンスを取得した。ニューヨーク本社を中心に、複数州のサテライトオフィスと連携しながら展開地域を広げていく。
サービス開始時点では、KYCを完了した米国ユーザーがスポット取引、即時交換、法定通貨のオン/オフランプ機能を利用できる。今後は企業向けオンボーディング、法定通貨決済、保管サービスや流動性ソリューションなど、より専門性の高い領域にも拡張する計画だ。
W Group社長でもある創設者ヴォロディミル・ノソフ氏は、米国への進出理由について、規模拡大だけでなく、同国の積極的な仮想通貨政策とテクノロジー企業誘致の姿勢が大きいと語る。WhiteBITは、欧州で確立したAML・KYC(マネーロンダリング対策・顧客確認)体制やCCSS (※1)レベル3認証、CER.liveの上位評価などを武器に、高いセキュリティ標準をそのまま米国市場へ持ち込む。
既存の情報セキュリティ標準を補強する暗号通貨の標準要件の事
7周年と重なる米国ローンチでグローバル戦略を強化する
WhiteBITは創立7周年という節目を迎え、単一取引所からWグループという多角的フィンテックエコシステムに成長した。
現在は仮想通貨取引所、ブロックチェーンインフラ、デジタルバンキングなど8事業を展開し、世界3,500万人以上のユーザーを抱えている。
教育キャンペーンや国際提携でブランドを広げる
この節目に合わせ、同社は仮想通貨教育を目的としたグローバルキャンペーンを開始。動画の一部はタイムズスクエアで放映され、米国市場でのブランド訴求を進めている。
国際展開も続いており、サウジアラビアではDurrah AlFodah Holdingとの戦略的契約を発表。米国ローンチ直前には1日13億ドル(約2,023.8億円)の取引高を記録し、ネイティブトークンWBTは55.45ドル(約8,630円)で取引され、30日間で18%以上上昇した。
ニューヨークを起点に国内外の教育・提携・プロダクト展開を組み合わせ、WhiteBITは米国市場で存在感を高めようとしている。広がる事業網と拡大戦略に、今後も注目が集まる。























