カデナ(Kadena/KDA)、カデナ・オーガニゼーションの閉鎖発表

カデナブロックチェーンがカデナ・オーガニゼーションの閉鎖を発表

カデナブロックチェーンの創業チームは、事業継続が不可能となり、ネットワークのメンテナンスを即時停止すると発表した。

カデナ・オーガニゼーション(Kadena Organization)は2025年10月21日(火曜日)、Xを通じて厳しい市場環境を理由に事業運営とネットワークメンテナンスの即時停止と、カデナブロックチェーンをコミュニティに残すことを発表し、次のように述べた。

この道のりを共に歩んでくださった皆様に深く感謝申し上げます。市場状況により、このユニークな分散型サービスの普及促進とサポートを継続することができないこと、誠に遺憾に存じます。運用の継続性を確保するため、当社の関与なしに中断のない運用を保証する新しいバイナリをまもなく提供します。また、すべてのノードオペレーターに可能な限り早期のアップグレードを推奨します。

ネイティブトークンKDAはカデナ・オーガニゼーションから独立しているため、事業継続が見込まれる。

発表直後からKDAの売却が殺到

今回の発表を受け、わずか90分でネイティブトークンであるKDAは60%を超える劇的な下落を見せた。

この大幅な下落により、2016年に立ち上げられたレイヤー1ネットワークにとって大きな後退となった。TradingViewのデータによると、トレーダーがトークン売却に殺到し、KDA/USDペアは10月11日の安値と2021年の安値を下回った。

カデナブロックチェーンは、エンタープライズ導入を重視したスケーラブルなPoW(プルーフ・オブ・ワーク)プラットフォームとして設計され、並列処理のためのChainwebなどの機能を備えている。

JPモルガンのブロックチェーン・センター・オブ・エクセレンスを率いていたスチュアート・ポープジョイ(Stuart Popejoy)氏と、米国証券取引委員会の仮想通貨委員会で技術リーダーを務めたウィル・マルティーノ(Will Martino)氏は、伝統的な金融と分散型技術の橋渡しを目指してきた。しかし、今回の発表は、小規模なプロトコルが大手企業に対抗して資金とユーザーを確保するのに苦戦している、業界全体の苦境を改めて浮き彫りにした。

継続的な運用を円滑にするため、今後、チームはノードオペレーター向けに新たなバイナリアップデートをリリースし、中央集権的な関与なしに機能を維持するためのアップグレードを促進する予定だ。ただし、このアプローチは、ネットワークの回復力は企業の監督ではなく、“コミュニティ主導の参加に依存する”という、プロジェクトの当初のビジョンである分散化と一致している。