裁判所承認で19億ドルを解放し第3回分配へ
破綻した仮想通貨取引所FTXは、デラウェア州破産裁判所の承認を受け、係争請求準備金を65億ドル(約9,580億円)から43億ドル(約6,337.6億円)に減額し、19億ドル(約2,800億円)を解放した。
Restricted Jurisdictions
Made a quick video about the FTX hearing about the restricted jurisdictions motion
49 Countries are impacted
$470m FTX Claims
90 Objection letters were received pic.twitter.com/6xOXjP7iQw— Sunil (FTX Creditor Champion) (@sunil_trades) July 23, 2025
FTXの聴聞会で制限された管轄区域の動議に関する短いビデオを作成しました。49カ国が影響を受けています 4億7,000万ドルのFTX請求、90通の異議申立書が届きました
この資金は第3回分配に充てられ、9月30日から債権者への返済が始まる。FTX Trading Ltd.とFTX Recovery Trustが7月23日にこのスケジュールを公表した。
支払い対象と条件
記録日は8月15日に設定され、対象は以下のクラスに該当する請求となる
- クラス5:顧客権利請求
- クラス6:一般無担保請求
- 新たに承認された便宜請求
請求を受けるには、KYC認証と税務書類の提出、指定プラットフォームでの手続きを完了している必要がある。譲渡された請求は、8月15日までに公式請求台帳へ登録され、21日間の異議期間を経て承認されなければならない。
分配方法と注意事項
返済はBitGo、Kraken、Payoneerを通じて行われる。
入金後の資金管理は債権者の責任となり、FTXの責任は終了する。FTXは「ウォレット接続や秘密鍵の共有を求めることはない」と警告し、フィッシング詐欺への注意を呼びかけている。現在、約4億7,000万ドルの係争中請求が凍結されており、49カ国の資金が含まれる。これらは今後の裁判所判断を待って対応される予定だ。
返済計画の進展と過去の実績
今回の分配は2025年で3回目となり、返済プロセスにおける重要な節目だ。
今年2月18日には、5万ドル未満のコンビニエンスクラス債権者に請求額全額と約9%の利息を支払った。続く5月30日には、50億ドル(約7,368.8億円)超を複数クラスに分配している。FTXは最終的に145億ドル(約2.13兆円)以上の返済を目標としており、今後も複数の分配が予定されている。
一方、創業者サム・バンクマン=フリード(Sam Bankman-Fried)氏は収監中で、刑期が4年短縮されたものの、2044年まで服役する可能性がある。元アラメダ・リサーチCEO(最高経営責任者)のキャロライン・エリソン(Caroline Ellison)氏は2026年7月20日に釈放予定だ。