マレーシア証券委員会がBinanceに執行措置として運用停止を命じる

マレーシア規制当局がBinanceに執行措置

マレーシアSC(Securities Commission Malaysia=マレーシア証券委員会)は、同国内でデジタル資産取引所(DAX)を違法に運営したとして、Binanceに対して執行措置を講じたと発表したことが分かった。

SCのウェブサイトに投稿された発表によると、Binance Holdings LimitedおよびCEO(最高経営責任者)であるジャオ・チャンポン(趙長鵬:Changpeng Zhao)氏、Binance Digital Limited、BinanceUABを含むこれらに関連するすべてのエンティティに適用される施行措置が記載されている。

今回の措置は2021年7月26日(月曜日)からBinanceサイトと国内のモバイルアプリケーションを対象にするもので、電子メールまたはその他の方法を問わず、マレーシアの投資家への広告、その他のマーケティング資料の配布、公開、送信を含む、すべてのメディア、マーケティング活動を禁止する。さらに、マレーシアの投資家がBinanceのTelegramグループにアクセスすることも直ちに制限される厳しい措置内容となっている。

マレーシア当局による規制理由

規制理由についてSCサイトによると、Binanceがマレーシア資本市場のセクション7(1)および34(1)に基づき、規制機関に登録されず、現サービス法に準拠していないためと主張している。

SCはユーザーに対して次のように警告している。

投資家は、違法DAXによる取引や投資をやめることをお勧めします。現在Binanceのアカウントを持っている人は、プラットフォームを介した取引を直ちに停止し、すべての投資を直ちに撤回することを強くお勧めします。

今回の厳しい規制に対してBinanceの広報担当者は次のようにコメントしている。

Binanceは、この新興産業を主導する際に規制当局と協力するアプローチを取り、コンプライアンス義務を真剣に受け止めています。今後この新しい分野での政策、規制、法律の変更に積極的に対応していきます。

Binanceは最近、ドイツやイタリア、オランダなどの欧州地域での仮想通貨デリバティブ取引の提供を停止することも発表しており、当NEXTMONEYでも特集記事で報じているが、今後もBinance規制の流れは続きそうだ。