リップルがJETRO支援による日本向けWeb3プログラムを開始
リップル(Ripple)はWeb3 Salonと提携し、最大20万ドルの助成金を通じて、日本のXRPLベースのスタートアップに資金提供とメンタリングをすることが分かった。
リップルは、XRP Ledgerネットワーク構築のために最大20万ドルの助成金を提供することで、日本のブロックチェーン開発者をXRP Ledgerに誘致。助成金受給者の選定は、技術力、成長の可能性、製品がRippleの目標とどのように合致しているかなど、複数の要素に基づいて行われるとのことだ。成長著しい日本のデジタルアセットセクターをターゲットとした大規模な取り組みを通じて、アジアのブロックチェーン市場におけるプレゼンスを強化している。
今回のプロジェクトでは、ジェトロ(JETRO:日本貿易振興機構)の支援を受け、Asia Web3 Alliance Japanが運営するプロジェクトWeb3 Salonと提携。リップルはXRP Ledger(XRPL)上で実用的なソリューションを構築する新興Web3スタートアップを支援するための体系的なプログラムを開始する。同社は、アジアで強力なプレゼンスを築いており、XRPLを活用したWeb3スタートアップ企業に最大20万ドルの助成金を提供することで、ネットワークが苦戦する中、XRPLがこの地域のユーザー獲得に繋がることを望んでおり、今発表に際してリップルは次のように述べている。
この新たな協業は、日本のデジタルアセットエコシステムの育成という共通のコミットメントを反映しています。日本のデジタルアセットエコシステムは、優れた技術的人材、強固な規制枠組み、そして金融サービスとトークン化資産におけるイノベーションへの関心の高まりで知られています。
戦略的助成金によるスタートアップ支援
このナーシップの中核となるのは、リップルの助成金プログラムで、DeFi(分散型金融)、RWA(Real World Assets(RWA:トークン化された現実世界の資産)、デジタル決済など、XRPLのユースケースに取り組む日本のスタートアップに対し、プロジェクトごとに最大20万ドルの助成金を提供する。
この助成金は、2022年に設立されたXRPエコシステムへのコミットメントの一環であるリップルの日・韓ファンド(Japan & Korea Fund)を通じて提供されるとのことで、選定されたプロジェクトは、リップルのグローバル投資家、アドバイザー、技術メンターネットワークへのアクセスも提供される。さらに、資金だけでなく、エコシステムへの深い統合と長期的なビジネスガイダンスも提供していくことが計画されている。
Web3 Salonは創業者の育成に注力
リップルが資金調達とスタートアップとのつながり構築を担当する一方で、Web3 Salonは創業者の育成に注力していく。
Web3 Salonは、スタートアップの創業者が成長し、成功できるようサポート。メンターシップを提供し、投資家との橋渡しを行い、日本の厳しい規制の遵守を支援し、事業の立ち上げと成長方法を指導していくとのことだ。
日本の規制環境は厳格ながらも複雑なため、このパートナーシップは、スタートアップ企業が日本のテクノロジー主導型経済においてより容易に成功できるよう支援することを目指している。
リップルとWeb3 Salonは、2026年初めまでに日本各地で4つの主要イベントを開催する予定で、ピッチコンペティション、政策パネルディスカッション、投資家ネットワーキング、教育ワークショップなどが開催される。
規制の明確さとテクノロジーに精通した起業家精神で定評のある日本は、デジタル金融の新たな波の最先端に立っており、ジェトロの支援を受けたリップルとWeb3 Salonの提携は、アジアで最もダイナミックな市場の一つである日本において、参入障壁を低減し、ブロックチェーンのパイオニアを支援するための強力な制度的推進を反映している。