ルーマニア郵便局が全支店にビットコインATMを設置へ
ルーマニアの国営郵便局Posta Romana(ポスタ・ロマーナ)は、Bitcoin Romaniaと提携し、全支店にビットコインATMを設置することが発表された。
ルーマニア国内における仮想通貨の普及は増加傾向にあり、2025年までに565万人の利用者が見込まれているなか、同国の郵便局Posta Romanaが新たな改革に乗り出し、サービスの近代化に向け、全支店にビットコインATMを設置。さらに、1,800万ドル(約25.9億円)以上の投資が計画されている。
このプロジェクトは、ルーマニア最大の仮想通貨取引プラットフォームであるBitcoin Romania(BTR Exchange)と共同で開始され、設置されるATMにより、ユーザーはBitcoin Romaniaプラットフォームのアカウントに容易に資金を入金できる。最初の端末はトゥルチャ市の郵便局1に設置されており、さらにアレクサンドリア、ナドラツ、ピアトラ・ネアムツ、ボトシャニの4カ所にATMが開設される予定という。
これらのATMは、既存のインフラをデジタル技術で刷新し、国内のサービスが行き届いていない地域へのサービス提供を拡大を目指している。
2025年までに565万人の利用者を見込むルーマニア
ルーマニアでは、すでに60万人以上のルーマニア人が仮想通貨に投資しており、急速に増加している。
2022年から、ルーマニア郵便局はブロックチェーン技術に注力しており、同年、ルーマニアで初めて公式NFT(非代替性トークン)をリリースした公的機関となり、同局の創立160周年を記念したNFTを発行。2023年には、ルーマニアの反共産主義の英雄たちを記念したNFTシリーズも発表されており、これらの取り組みも、ルーマニアのより広範な近代化計画を支援することを目的としている。
現在ルーマニア郵便局は、大規模な変革期を迎えており、このプロジェクトには、1,800万ドル以上の投資が投入され、物流拠点とそのサービスの改善にあてられている。
2025年までに565万人の利用者を見込む
ルーマニアでは仮想通貨の利用が急速に増加しており、2024年7月のStatistaのレポートによると、ルーマニアの仮想通貨利用者は2025年までに565万人に達すると予想されている。
ちあみに、ルーマニアは、東欧諸国の中で仮想通貨流入額で7位にランクされており、Chainalysisによると、2023年7月から2024年6月の間にルーマニアが流入したデジタル資産は250億ドル未満であった。
仮想通貨端末の導入は、ルーマニアにおけるデジタルサービスへの関心の高まりと、DeFi分散型金融)の人気の高まりを背景にしている。郵便局で仮想通貨サービスを提供することで、新規ユーザーが簡単にアクセスできるようになり、多くの人がより大きな変化を期待している。古いインフラと現代的な金融サービスを組み合わせているルーマニアは東ヨーロッパの仮想通貨シーンで急速に重要な役割を担いつつある。