カニエ・ウェスト氏によるスワスティコインと過激思想トークンに対する批判

カニエ・ウェスト氏によるスワスティコインと過激思想トークンに対する批判

カニエ・ウェスト(Kanye West、※別名Ye:イェ)氏が「Swasticoin(スワスティコイン)」の立ち上げを公表した事で、過激思想トークンが増加しており、注目が集まっている。

カニエ・ウェスト氏によるSwasticoin立ち上げ公表以降、過激で攻撃的な思想を宣伝するトークンが増加。同氏の新トークンは、トークンの宣伝に攻撃的な思想を採用するプロジェクトという不穏な傾向を浮き彫りにしている。

仮想通貨業界は、過激な思想を宣伝するトークンの増加を受けて、ここ数週間議論の対象となっている。この分野はコミュニティ主導の取り組みが繁栄する場所と見なされているが、必要な分散化の限界をめぐる疑問も浮上している。

カニエ・ウェスト氏への批判と怒りの経緯

同氏による最近の発言には、ラグプルトークンをローンチしてフォロワーを食い物にするセレブリティに対する批判から方向転換し、反ユダヤ主義的な発言がいくつか含まれていたことから、批判を招いている。

2025年2月22日(土曜日)、同氏は、友人や家族、そしてユダヤ人に公開されているトークンをローンチすることを示唆する投稿をしており、「まず、ユダヤ人と友人、家族にスワスティコインのCA(契約アドレス)を公開するつもりです」と述べている。この発表と並行して、ブロックチェーンネットワークに関する助言を求め、バイナンス(Binance)の元創設者であるジャオ・チャンポン(趙 長鵬:Zhao Changpeng)氏に連絡を取ろうとしている事を明かした。この投稿はソーシャルメディア上で激しい批判と怒りを呼び、長い間ほとんどの人が仮想通貨業界で無視されてきた厄介な傾向を浮き彫りにした。

仮想通貨市場に静かにはびこる人種差別的思想

カニエ・ウェストの提案は単独のケースのように見えるかもしれないが、孤立したものではない。

過去1年間、仮想通貨市場には人種差別的で攻撃的なトークンが大量に投入されてきた。こうしたトークンの投入の波は、分散型空間における節度の必要性に関する議論を刺激。これらのトークンの中には、人種差別的な中傷や攻撃的なイメージを使用してバイラルになり、プロジェクトが何を表しているかに関係なく金儲けをしたい人々を引き付けるものもある。

例えば…、1カ月前、ある個人がPump.funで「Hitler Musk(ヒトラー・マスク)」トークンを作成。このトークンは、テスラの億万長者であるイーロン・マスク(Elon Musk)氏がドナルド・トランプ(Donald Trump)Donald Trumpの就任式で片腕を真っすぐ伸ばした敬礼をした後に作成された。マスク氏は腕を上げることの影響を軽視しているが、観察者はそれをナチス式敬礼と呼び、批判が噴出。それ以前には、2021年に「HITLER(ヒトラー)」と呼ばれるトークンが作成され、取引所に登場した後、上場廃止されている。

これらのトークンの攻撃的な性質と、開発者にこれらのトークンの作成をやめるよう求める声があるにもかかわらず、ブロックチェーンの分散型の性質は継続的に悪用されそうである。

Swasticoinではなく「YZY」と名付けられる可能性のある同氏のトークンは、ShopifyのYeezyストアの制限を回避するために使用できるものの、トークン供給量の70%を保持する予定という報告があり、同氏が金銭的利益を懸念しているという憶測が高まっている。ただし、Xで示唆したように、同氏のトークンローンチが来週行われるかどうかは不明の状態ではあるものの、Xで同氏は、「自分のブロックチェーンをローンチする時が来た」という投稿により、ローンチを真剣に検討していることを示している。

ABOUTこの記事をかいた人

NEXT MONEY運営です。 「話題性・独自性・健全性」をモットーに情報発信しています。 読者の皆様が本当に望んでいる情報を 日々リサーチし「痒いところに手が届く」 そんなメディアを目指しています。