キャメロン・ウィンクルボス氏、SBF氏の1億ドルの選挙資金漏えいに関する調査を要求

キャメロン・ウィンクルボス氏、SBF氏の選挙資金漏えい調査を要求

ジェミニの共同設立者であるキャメロン・ウィンクルボス(Cameron Winklevoss)氏は、現在は廃業しているFTX取引所の設立者であり、有罪判決を受けたサム・バンクマン=フリード(Sam Bankman-Fried、※以下、SBFと表記)氏に対する選挙資金提供容疑の取り下げについて、再調査を要求したことが明らかになった。

ウィンクルボス氏は、盗まれた顧客資金に絡む選挙妨害に関連するこれらの告発がどのように処理されたかについて、次期米司法長官が未解決の懸念に対処する必要性を強調。同氏は2024年11月23日(土曜日)付けのXへの投稿で、選挙資金疑惑は依然として重大な問題であるとの考えを示した。

ウィンクルボス氏は、メリック・ガーランド政権下のDOJ(米国司法省)が、バハマ政府との犯罪人引き渡しの技術的な問題により、これらの告発の追及を拒否したことを指摘。また、同氏によると、司法省は、選挙資金違反を起訴状に含めるために必要な法的手続きを踏まず、この問題を放置したと指摘したうえで、次のように投稿している。

日本語訳:
メリック・ガーランドの司法省は、SBFに対する選挙資金法違反の訴追を拒否した。なぜなら、それは彼の身柄引き渡しに含まれていなかったからだ。言い換えれば、そうすることは、バハマ政府との米国条約に厳密に違反することになる。なぜなら、SBF の身柄引き渡しには、選挙とは関係のない罪状でのみ合意していたからだ。バハマ政府と協力して必要な書類を作成し、この技術的な問題(おそらく司法省がそもそもわざと作ったもの)を克服して、SBFを選挙干渉で訴追できるようにする代わりに、ガーランドの司法省は両手を上げて訴追を取り下げた。いつから書類が検察官とさらなる訴追の間に立ちはだかるようになったのか? 特に、1億ドルの顧客資金を盗んだ選挙干渉が絡んでいる場合はなおさらだ。民主主義が危機に瀕しているといつも嘆いている政党の完全な偽善だ。実際に民主主義を守る機会が与えられると、彼らはそれを断る。これは意味深長だ。

献金はワシントンD.C.におけるSBF氏の影響力を強化が目的か

連邦検察当局は当初、バハマ当局の反対を理由に、昨年(2023年)選挙資金規正法違反の訴追を取り下げており、この起訴は、アラメダ・リサーチ社から1億ドル(約153.7億円)以上の資金が300件以上の政治献金に使われたとされるものであるとのこと。

起訴状によると、これらの献金は、しばしばストロー・ドナーや企業資金を通じて行われ、ワシントンD.C.におけるSBF氏の影響力を強化することを目的としていたとのことだ。起訴状はまた、SBF氏が2022年の中間選挙でトップの政治献金者となったことも指摘。彼は、党派を超えて候補者の支持を得るために資金を使い、FTXや広範な仮想通貨業界に有利な法案を形成する可能性があったとされている。

ウィンクルボス氏の発言は、FTX崩壊における他の重要人物がその結末に直面する中で飛び出したものだ。キャロライン・エリソン(Caroline Ellison)氏とライアン・サラメ(Ryan Salame)氏がそれぞれ2年と7年半の刑を受けた一方で、ゲイリー・ワン(Gary Wang)氏とニシャド・シン(Nishad Singh)氏は検察に協力することで服役を免れている。SBF氏は現在、詐欺罪などで25年の実刑判決を受けている。

一方、FTXは承認された再建戦略を1月から実施する計画を発表。同取引所の破産管理者は債権者のために数十億ドルを回収し、他の事業体が保有する資産を取り戻す努力を強化している。