韓国当局がテレグラムの調査を開始
韓国当局は、プラットフォーム上のディープフェイクなど、違法コンテンツを含む犯罪の疑いで、テレグラム(Telegram)の調査を開始した事がわかった。
当局によると、ディープフェイクによる性犯罪は2021年の156件から今年だけで297件に急増しており、政府はこの問題に対処するために抜本的な対策を講じざるを得なくなったとのこと。国民と政治家の怒りに触発され、ソウル地方警察は、ディープフェイクポルノがプラットフォーム上で拡散することを許したとしてテレグラムの過失疑惑の調査を開始。ディープフェイク動画、特に女性や10代の若者をターゲットにした露骨な素材の急増に対抗する取り組みを強化。ソウルの大都市警察庁は、「深海性犯罪」の申し立てをめぐり、テレグラムの予備調査を開始した、と現地メディアが報じている。
ここ数週間、テレグラムは共同創設者兼最高経営責任者のパベル・デュロフ(Pavel Durov)氏の逮捕に始まり、厳しい規制上のトラブルに見舞われている。当NEXTMONEYの2024年8月26日付特集記事「Telegram(テレグラム)パベル・デュロフCEOがフランスで逮捕か」で報じたように、2024年8月24日、同氏はフランス当局に逮捕され、拘留。当局は、同氏がプラットフォーム上で犯罪行為を故意に助長したと非難した。韓国の国家捜査局長、ウ・ジョンス(Woo Jong-soo)氏は、捜査官らが公式発表前にすでにこの疑惑について捜査を行っていたことを強調したうえで、次のように述べている。
フランスが行ったように、ソウル地方警察庁はテレグラムを正式に逮捕する前に、テレグラムの法人に対する内部捜査を開始した。
テレグラムが捜査を受けている理由
デュロフ氏がパリのル・ブルジェ空港で逮捕された後、当局は同氏とプラットフォームに対する一連の容疑を明らかにした。
違法取引促進や違法動画配信共謀や当局への協力怠慢など、さまざまな重大な罪に問われている。容疑には、組織犯罪グループによるプラットフォームの使用、麻薬の取り扱い、サイバー攻撃用ツールの提供、法律で義務付けられている暗号化サービスと機器の申告の怠慢などが含まれている。同氏はその後拘留から解放されたものの、捜査が進む中、依然として制限に直面。保釈条件の一環として、テレグラム幹部は厳しい監視下に置かれ、フランスを出国することは禁じられ、週に2回の当局への出頭が求められている。韓国の規制当局による捜査はテレグラムの山積する問題をさらに悪化させ、同社の評判をさらに傷つける恐れがある。
協力の呼びかけ
韓国当局は、テレグラムとX、Facebook、Instagram、YouTubeなどの他のすべてのソーシャルメディアプラットフォームに、性的に露骨なディープフェイクコンテンツを削除するために緊急に協力するよう呼びかけている。
当局は、性的なディープフェイクビデオの制作、所有、配信は個人の尊厳と人格権の重大な侵害であると強調。テレグラムはAI(人工知能)ツールとユーザーレポートを使用し、有害なコンテンツを削除したと主張しているが、同プラットフォームはデジタル性犯罪の取り扱いについて批判に直面している。