BitGoがGalaxy Digitalを提訴へ
デジタル資産のカストディアンであるBitGoは、Galaxy Digitalに対して総額1億ドル(約133億円)以上の損害賠償を求める予定であると発表したことが明らかになった。
BitGoは、投資会社が手数料を支払わずに12億ドル(約1,600億円)の買収案件を終了させたことを受け、Galaxy Digitalに対して法的救済を求めると発表したとのこと。8月15日(月曜日)のブログ投稿で同社は、Galaxy Digitalが買収契約の解除を決定した際、逆ブレーク料の一部として資金を負ったと主張し、1億ドル以上の損害賠償を求める予定であるとのこと。
解約をBitGoのせいにする試みは不合理
BitGoは法律事務所Quinn Emanuelのサービスを利用し、2022年3月に約束した1億ドルの逆切れ料を支払わないGalaxyに対して、法的措置を追求するとのこと。
Galaxy Digitalは米国での株式公開計画の一環として、2021年5月にBitGoを買収する意向を表明しており、2022年第1四半期末に遅延し、2022年第2四半期から第4四半期の間に買収が成立すると予想されていた。Quinn EmanuelのR・ブライアン・ティモンズ(R. Brian Timmons)弁護士は今回の件について、次のように語っている。
マイク・ノボグラッツ(Mike Novogratz)CEO(最高経営責任者)とGalaxy Digitalによる、解約をBitGoのせいにする試みは不合理です。Galaxyが約束通り1億ドルの解約金をBitGoに支払うか、不誠実に行動しており同額かそれ以上の損害に直面するかのどちらかが必要です。
同弁護士は、取引打ち切りはGalaxy Digitalの最新財務上のトラブルが原因である可能性を示唆しており、Galaxy Digitalは今年第2四半期に5億5,400万ドル(約739億円)に上る損失を計上したと公表しているが、その原因の一部はテラ・エコシステムの崩壊によるものであるとのこと。
Galaxy DigitalはBitGoの要求を拒否
Galaxy Digitalによると、BitGoは買収契約の一部として2022年7月31日までに2021年の監査済み財務諸表を提出しなかったとしており、この要求を拒否している。
Galaxy Digitalは当初、2021年に株式と現金でおよそ12億ドルを支払う予定であったが、2021年末の預かり資産は640億ドル(約8兆5,373億円)以上で、顧客の成長は2022年に入っても続くと見られている。また、Galaxy Digitalは、再建計画とその後のナスダック上場に引き続き尽力することを表明しており、同社は、5月に自社株買いプログラムを開始している。