ゲームを変える可能性のあるテクノロジー
ライアン・ゴズリング(Ryan Gosling)氏とクリス・エヴァンス(Chris Evans)氏が主演する最新の映画「Gray Man(グレイマン)」の中で、メタバースに登場した事でNetflixは、仮想レンタルを利用することでWeb3の普及につながる事を証明した。
通常、ブランドは、ディセントラランド(Decentraland)やサンドボックス(The Sandbox)などのブロックチェーンベースのメタバースでエクスペリエンスをステージングするため、仮想ランドを所有する必要がある。たとえば…、GucciとAdidasは、2022年初めにThe Sandboxメタバースの土地を購入し、NFT キャンペーンの仮想体験を展開している。これら2 つのファッション大手とは異なり、NetflixはDecentralandから一時的に借りた土地でThe Gray Manの体験を構築することにし、この動きによって仮想の土地区画を購入するための余分な費用をかけずに、新しいトレンドを簡単に試せるようになっている。
NFTレンタルでブランドがトレンドに乗る必要がある理由
デジタルメディアVICE による最近調査で、Z世代(※1990年半ば~2010年代初頭に生まれた世代)の57%が、メタバースで自分自身を表現するのがより簡単になったと感じていることがわかった。
それらの自己表現の大部分は、実際のブランドに仮想的にふけることによるものに加え、調査対象者は、予算の15%がデジタル商品とメタバースに割り当てられていることを示している。これらの洞察は、ブランドがブランドの認知度を高め、デジタル商品との関わりを深める大きなチャンスを示しており、仮想賃貸は、彼らの戦略において中心的な役割を果せることが浮き彫りとなった。
Chainalysis「sent to NFT platforms, 2021- 2022 YTD(日本語訳:NFTプラットフォームに送信、2021年から2022年現在)」より画像引用
データ分析を手掛けるChainalysisの最新調査によると、2022年1月から5月までの間に370億ドル(約5兆円)以上がNFTに費やされており、レンタルはNFTの驚異と、PFP、ウェアラブル、チケットなどのさまざまなユーティリティへの簡単な紹介になる可能性がある。ブランド側は、デジタル商品やNFTを直接販売する代わりに、初心者にとり、高額品のレンタルを通じて資産の所有体験を提供できる。返品ポリシーと同様に、消費者は購入を確約する前にそのようなデジタル商品を試してみるという安心感を得られる事も大きなメリットと言える。
Web3 とメタバースをメインストリームに適したものにするための鍵は、ブランドと消費者の両方にとって参入障壁を下げることである。バーチャルレンタルは、まさにそれを可能にする可能性を大いに秘めていると言える。