北朝鮮による仮想通貨ハッキングに対抗するために40カ国以上が団結

米韓主催シンポジウムで40カ国以上が団結

ニューヨーク市で米国と韓国が主催したシンポジウムに40カ国以上が参加し、北朝鮮によるサイバー攻撃、特に仮想通貨の盗難とマネーロンダリング(資金洗浄)行為の拡大に対処した。

北朝鮮は2017年以降、大量破壊兵器や弾道ミサイルの資金として30億ドル(約4,351億円)に相当する仮想資産を奪取。シンポジウムでは、こうしたサイバー脅威に対抗する方法について議論がなされ、国際協力の強化、情報共有、官民パートナーシップの促進に焦点が当てられた。米国務省の民主主義・人権・労働局と韓国外務省が主催した同イベントは、北朝鮮の大量破壊兵器や弾道ミサイル計画の資金源として利用されている仮想資産から得られる資金の流れを断つことを目的としていた。

専門家らが結論付けているように、2017年から2023年の間に北朝鮮のサイバー軍は約30億ドル相当の仮想資産を盗み、それが同国の違法行為に大きく貢献。シンポジウムでは、こうした盗難や、北朝鮮が仮想資産サービスプロバイダーや盗まれた資金の流れを隠すミキシングサービスを標的にするために使用する手法が強調された。

防衛戦略の策定

政府関係者、暗号学者、ブロックチェーン業界のリーダーを含む専門家が協力し、これらのサイバー脅威に対抗する方法を模索した。

主なトピックには、国際協力の強化、重要な情報の共有、北朝鮮の進化する戦略に対処するための官民パートナーシップの促進などがあり、当局は、北朝鮮が仮想通貨関連犯罪の主要プレーヤーであることを強調。民間部門に北朝鮮の戦術に関する情報を共有するよう求めている。

今回開催されたシンポジウムは、2022年以降、米韓主催で3回目となるものだ。北朝鮮のより高度なサイバー脅威に対応するため、制裁、勧告、日本など、各国との緊密な協力などの対策が強化されている。北朝鮮の仮想通貨関連犯罪との戦いが続く中、このシンポジウムで示された統一戦線は、将来の取り組みに対する希望的な見通しを示唆している。