ドナルド・トランプ、仮想通貨プラットフォームを「World Liberty Finance」に改名

ドナルド・トランプ氏が仮想通貨プラットフォームを改名

ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏のDeFi(分散型金融)プロジェクトは、運用の詳細に関する疑問が続く中、「World Liberty Finance(ワールド・リバティ・ファイナンス)」に改名された事がわかった。

日本語訳:
金融を再び偉大なものにする時が来ました!

同氏が米国の大統領選挙運動で仮想通貨を支持し、仮想通貨は政治問題へと発展。かつてはビットコイン(Bitcoin/BTC)を“詐欺”と声高に批判していた同氏は、11月に当選すればマイナーへの支援や国家BTC準備金の設立など、ビットコイン支持策を講じると約束。さらに、同氏による仮想通貨支持は、先週、息子らと共同で開発した「The DeFiant Ones」というDeFiプラットフォームの立ち上げで勢いを増した。しかし、ここにきて意外な展開を見せ、このプロジェクトは2週間も経たないうちに「World Liberty Finance」に改名されたものの、現時点でも詳細は不明のままである。

トランプ氏の新たな仮想通貨の詳細が明らかに

謎に包まれた同氏の仮想通貨プロジェクトの正体が明らかになりつつある。

その第一歩となるのが、同氏の息子たちが管理するTelegram(テレブラム)グループは、World Liberty Financialに改名され、@worldlibertyfiというハンドルネームのXアカウントにリンクされた。WLFIというラベルの付いたこのアカウントは、ソーシャルメディア上で、トランプ氏の新たな仮想通貨プロジェクトにもリンクされているのではないかという憶測を呼んでいる。

同氏の仮想通貨プロジェクトに関する詳細、開始日、ウェブサイトのURL、さらには正式名称などはまだ明らかにされていないが、コインベースやバイナンスのような取引所に似た仮想通貨プラットフォームに似ており、従来の銀行口座の代わりとなる可能性があると予想されている。

DeFi がトランプ大統領の承認を得る

ブランド名の変更には、従来の銀行に挑戦することで金融業界に革命を起こすという大胆な約束が伴うものの、トークノミクスやブロックチェーンの運用など、プラットフォームに関する具体的な詳細は、現段階では限定されている。

公式 Telegram チャンネルによると、WLFI は、金融サービスへのアクセス制限や銀行手数料の高さなど、一般米国人に害を及ぼしてきた銀行の不平等に取り組むことを目指しているという。同プラットフォームは、これらの問題の解決策として自らを位置づけ、ブロックチェーン技術を使用してより公平な金融エコシステムを構築することを約束している。同プロジェクトのTelegramチャンネルでは、今後数日でさらに情報が明らかになると示唆しているが、支持者や批評家は潜在的な影響について推測している。

仮想通貨詐欺と批判の声も

World Liberty Financeの立ち上げはさまざまな反応を引き起こし、批評家はプラットフォームの正当性について疑問を投げかけており、仮想通貨業界の不安定な性質を考えると、反トランプ派の中には懐疑的な見方を示す者もいる。

メディアThe New Republicは、WLFIを「仮想通貨詐欺」と名付け、トランプ氏の低迷する世論調査の数字を押し上げるための戦術かもしれないと示唆。トランプ・ジュニアは、WLFIを長期的な野心を持つ真剣なベンチャーだと擁護し、プロジェクトはブロックチェーン技術を活用して現在の金融環境における不平等に対処しようとしていると強調。しかし、WLFIのビジョンの実際の実装についてはいくつかの疑問が残っている。プラットフォームがリーダーシップ構造の下で運営されながら、どのように分散化を実現するかは不明であり、このプロジェクトが既存の証券法や規制に準拠しているかどうかも不透明である。

大統領候補が仮想通貨プラットフォームを支持することは最近まで考えられなかったことであり、デジタル資産が政治に及ぼす影響力が高まっていることを改めて浮き彫りにしている。