ドバイ税関、貿易の透明性を高めるため世界貿易向けブロックチェーン技術を導入

ドバイ税関が世界貿易向けブロックチェーン技術を導入

ドバイ税関は、ドバイおよび他国における商業活動の透明性と効率性を向上させるため、世界貿易向けの高度なブロックチェーン技術を導入した事がわかった。

ドバイ税関による新たなブロックチェーンプラットフォームは、書類作業を減らし、データセキュリティを強化して貿易業務を円滑にする事を目的に、世界貿易向けブロックチェーン技術を導入。この取り組みは、技術革新を通じて世界貿易の中心地になるというドバイのビジョンと一致しており、ブロックチェーンの統合により、サプライチェーンの関係者間の透明性と信頼向上が期待されている。サプライ チェーンの効率性を改善することでドバイのビジネス環境を強化すると同時に、アラブ首長国連邦の非石油貿易の促進にも貢献。また、デジタル取引に関するドバイの野心的なブロックチェーン戦略にも沿う形となっている。

この新プラットフォームは、通関手続きの合理化、書類の削減、大幅なコスト削減など、多くのメリットを約束。手続きを簡素化し、関係者全員の時間と労力を節約することで、商業取引を迅速化させていく。プロセスの合理化によってエラーの可能性を減らすことで、効率性も高めつつ、安全で改ざん防止のデータ共有を提供し、サプライ チェーン全体で信頼と可視性を構築し、より透明で信頼性の高いビジネス関係に貢献することを目標としている。

このプラットフォームは、ドバイの非石油貿易を促進し、アラブ首長国連邦を世界クラスの電子商取引センターとして確立するための幅広い取り組みの一環で、計画全体は、ドバイの皇太子でありドバイ執行評議会のシェイク・ハムダン・ビン・モハメッド・ビン・ラシッド・アル・マクトゥーム(Sheikh Hamdan bin Mohammed bin Rashid Al Maktoum)議長によって開始されたものだ。港湾、税関、フリーゾーン公社の会長であるスルタン・アハメド・ビン・スレイエム(Sultan Ahmed bin Sulayem)氏は今回の発表に際して次のように語っている。

私たちは、ドバイでの事業運営の効率性を高める上で飛躍的な進歩を示す新しいブロックチェーンプラットフォームを立ち上げることができて誇りに思っています。このイノベーションは、ドバイを貿易と物流の世界的な拠点にするという私たちのビジョンを反映しています。


コラボレーション

このプラットフォームはドバイ税関をサポートし、他の政府機関と協力するための重要なツールであり、ドバイのビジネス環境を強化し、より効率的で合理化され、透明性のあるものにすることを目指している。

ドバイ税関の税関開発部門のエグゼクティブディレクターであるアティク・アルメハイリ(Atiq Almehairi)氏は、プラットフォームの効率性の向上を強調したうえで、ブロックチェーン技術の本質的な透明性が商業プロセス全体にわたって信頼を強化すると指摘。商品のリアルタイム追跡を可能にし、サプライチェーンの可視性を高め、詐欺や偽造品対策を支援し、貿易エコシステムの利害関係者に利益をもたらすことが期待されている。