マレーシア通信省、法定通貨として仮想通貨を提案

マレーシア通信省が仮想通貨を法定通貨採用の提案

マレーシアのKKMM(Kementerian Komunikasi dan Multimedia=通信・マルチメディア省)は、マレーシア人の間で仮想通貨に対する関心が高まっていることから、ビットコイン(Bitcoin/BTC)を含む仮想通貨の法定通貨採用を提案したことが明らかになった。

マレーシアの現地メディアは3月21日(月曜日)、ダトゥック・ザヒディ・ザイヌル・アバイディン(Datuk Zahidi Zainul Abidin)通信・マルチメディア副大臣が、マレーシアの規制当局に対し、仮想通貨とNFT(非代替性トークン)の合法化を求めていると報じた。

アバイディン副大臣は、若い世代が仮想通貨やNFTに強い関心を示していることから、マレーシア政府が仮想通貨を合法化し法定通貨にすることを提案し、次のように語った。

仮想通貨はすべてマレーシア銀行と証券委員会の管轄下にあります。若者が仮想通貨を取り入れるのを増やせるように、政府がこれを許可し合法化することを望んでいます。


仮想通貨の法定通貨化はマレーシアの進歩の重要ステップ

アバイディン副大臣は、若者の仮想通貨やNFTへの関与を高める方法を模索する中で、仮想通貨の採用は、急成長している産業におけるマレーシアの進歩のための重要なステップであると考えている。

ビットコイン に関しては、エルサルバドルのブケレ政権が2021年6月、NEXTMONEYの特集記事「エルサルバドルが圧倒的多数で正式にビットコインを法定通貨として可決」で報じたように、ビットコインを法定通貨とする法案を議会に提出し賛成多数で可決されている。

マレーシア政府は、仮想通貨に対して否定的なスタンスを維持する一方、LunoHuobiKrakenなどの仮想通貨取引所が国内で合法的に運営されることを認めている。2021年9月には、BIS(Bank for International Settlements=国際決済銀行)による、オーストラリア、シンガポール、南アフリカなどの国々で共有される、プラットフォームを介して国際決済にCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)を使用するテストを行うプロジェクトであるDunbarに関心を示しており、マレーシアのヤマニ・ハフェズ・ムサ(Yamani Hafez Musa)財務副大臣は次のように述べている。

ビットコインやイーサリアムなどのデジタル資産は、決済手段として使用するには適していません。一般的に、デジタル資産は価値の保存や交換手段とは言えないでしょう。

エルサルバドルの商工会議所が実施した企業への調査によると、ビットコインが法定通貨になった9月以降、ビットコインでの取引を行ったビジネスマンはわずか14%に過ぎないとの結果もある。ビットコインを法定通貨として採用するという話題について、マレーシア政府は現時点では正式な見解を発表しておらず、今後の動向に注目が集まっている。

エルサルバドルが圧倒的多数で正式にビットコインを法定通貨として可決

2021.06.09