FOMCドットプロットが6億ドルの仮想通貨投資流出を引き起こす

FOMCドットプロットが6億ドルの仮想通貨投資流出を引き起こす

先週末、タカ派的なFOMC(Federal Open Market Committee:連邦公開市場委員会)会合と短期的なマクロ経済見通しを受けて、仮想通貨投資商品の運用資産残高は急落し、6億ドル(約948億円)の仮想通貨投資流出を引き起こしたことが分かった。

英国の大手仮想通貨投資企業CoinShares(コインシェアーズ)は、FOMC会合がリスク資産に対する投資家の信頼を揺るがす中、米国のビットコインETF(上場投資信託)などの仮想通貨ビークルから6億ドルの純流出があったと強調した。2024年6月の第3週、取引量は週平均の220億ドル(約3.48兆円)から110億ドル(約1.74兆円)に減少。この減少は3カ月以上で最大の資本流出につながり、ウォール街のスポットBTC ETFへの20日間の流入連続記録を破った。

ビットコインは、マクロ経済要因とFOMCデータによって特に揺さぶられ、主要ブロックチェーンコインに支えられたデジタル投資商品は、市場最大の流出を記録。ビットコイン自体はTradingViewによると週単位で6%以上下落した。

インフレの沈静化にもかかわらず、仮想通貨市場は沈静化

先週、FOMCは資金調達率を5.25%から5.50%の範囲に維持することを決定した。

FRB(The Federal Reserve Board:連邦準備制度理事会)のドットプロット(※データの値をドット[点]で表現したグラフの事)は2024年1回の利下げを示唆しているが、月次および年次のインフレデータは市場環境の改善を示している。

米国のCPI(消費者物価指数)は2024年5月横ばいで、前年比は4月の3.6%から3.4%に低下した。この水準はFRBの2%目標を下回っているものの、インフレ率の鈍化は、9月までに広く予想されている利下げに向けて、仮想通貨などのリスク資産やインセンティブ資本配分にとって恩恵となる可能性があると期待されている。

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