エポックタイムズCFOが仮想通貨マネーロンダリング計画で起訴される
国際メディア企業エポックタイムズ(Epoch Times:大紀元時報)のビル・グアン(Bill Guan)CFO(最高財務責任者)は、数百万ドル規模の仮想通貨マネーロンダリング(資金洗浄)計画に関与した疑いで告発されている事がわかった。
米連邦検察は2024年6月3日(月曜日)、同社のCFOを、仮想通貨で6,700万ドル(約104億円)の違法資金をロンダリングする国際計画に関与したとして起訴状を公開。連邦検察は公式声明の中で、逮捕されたCFOは、他の者と共謀し、違法に得た6,700万ドルの資金を同メディア企業および関連団体の名義の銀行口座にロンダリングする国際計画に参加したと主張している。
この計画には「MMO(Make Money Online[オンラインで稼ぐ])」チームと呼ばれるグループが関与しており、同CFOの指示の下、仮想通貨を使って犯罪収益をロンダリングした疑いがもたれている。これらには、失業保険の不正請求から得た資金も含まれ、多くが特定の仮想通貨取引所で大幅に割引された価格で購入されており、米国連邦検事局、ダミアン・ウィリアムズ連邦検事は声明の中で次のように述べている。
犯罪収益は、通常、MMOチームのメンバーや彼らと協力する他のメンバーを含む計画参加者によって、特定の仮想通貨取引所を使用して、1ドルあたり約70~80セントの割引価格で暗号通貨と交換して購入された。繰り返し嘘をつき、資金はメディア企業への正当な寄付から来たと虚偽の主張をしたとされている。
米国司法省はエポックタイムズ自体への告訴ではないと明言
DOJ(米国司法省)は、マネーロンダリング計画が始まったのとほぼ同時期に、メディア企業の内部財務会計は「前年比で年間収益が約410%増加し、およそ1,500万ドルから6,200万ドル(約23.4億円から96.6億円)になったと指摘している。
同CFOは、マネーロンダリング共謀罪1件で懲役20年の可能性があるほか、銀行詐欺罪2件でそれぞれ最高懲役30年の刑に処せられる可能性がある。DOJは、告訴は同CFOの行為に対するもので、エポックタイムズ自体の運営に対するものではないと明言している。2000年に設立されたエポックタイムズは、中国共産党のプロパガンダに対抗するために設立されたメディア企業で、数十カ国で20以上の言語で運営されている。