Gemini Earnプログラムがユーザーへ21.8億ドルの返金を開始

Gemini Earnプログラムがユーザーへの返金を開始

破産した仮想通貨レンディング業者のGenesis(ジェネシス)と仮想通貨取引所のGemini(ジェミニ)が共同管理する「Gemini Earn lending program(ジェミ二・アーン・レンディング・プログラム)は、20億ドル(約3138.5億円)以上にのぼる仮想通貨ユーザーへの返済を開始したと、2024年5月29日(水曜日)に同社より発表されたことがCNBCの報道によって明らかになった。

日本語訳:
本日、Earnユーザーは21億8,000万ドル相当のデジタル資産を現物で受け取りました。これらの初期分配は次のようになります。
• デジタル資産の97%はEarnユーザーに支払われる
• ジェネシスが引き出しを停止したときより10億ドル多い
• ジェネシスが引き出しを停止したときから232%の回復
これは…

顧客が貸した仮想通貨を確実に受け取れるこの支払いは、金融激変の時期を経て一歩前進したことを意味しており、ウィンクルボス(Winklevoss)兄弟が所有する仮想通貨取引所Geminiは、資金分配を開始し、回収率は232%に達したとのことだ。同取引所の共同設立者兼社長のキャメロン・ウィンクルボス(Cameron Winklevoss)氏は次のように述べている。

顧客のためにこのような回復を達成できたことに感激しています。

同氏は、遅延によってもたらされた課題を認め、顧客によって示された忍耐に感謝の意を表しており、今回の返金を決定したという。

2021年に開始されたGemini Earn

Geminiは2021年にEarnプログラムを開始し、ジェネシス・グローバル・キャピタルLLCと提携した事により、ユーザーは仮想通貨ローンで最大7.4%のAPY(※Annual Percentage Yield=年間利回り、年収率)を得られた。

しかし残念ながら、親会社であるジェネシス・グローバル・ホールドは2023年1月に破産保護を申請。この背景には、2022年に3AC(Three Arrows Capital:スリー・アローズ・キャピタル)やFTX取引所など、仮想通貨市場の巨大プレーヤーが崩壊した事により、引き出しが凍結され、顧客関係が緊張していた。

また、Earnプログラムのトラブルは法的な分野にもおよび、連邦および州の規制当局からの挑戦に直面。2023年、SEC(米国証券取引委員会)は、Earnプログラムが未登録の証券販売であると主張して訴訟を起こしている。Geminiとジェネシスはこれに対し、訴えの却下を求めており、ニューヨーク検事総長はGemini、ジェネシス・グローバル、DCG(デジタル・カレンシー・グループ)に対し、融資プログラムに関連する訴訟を起こした。

GeminiはNYDFS との和解にって顧客への返還を約束

GeminiはNYDFS(ニューヨーク州金融サービス局)との和解に合意し、3,700万ドル(約58億円)の罰金と、Gemini Earnの顧客に11億ドル(約1,726億円)を返還することを約束した。

この合意は、同社の経営を安定させ、利用者の信頼を回復する上で極めて重要であり、和解発表後、Geminiの株価は17.50%急騰。Geminiは、顧客に対し、資産残高の残りは翌年中に返還されると安心させている。Geminiの共同設立者兼CEOのタイラー・ウィンクルボス(Tyler Winklevoss)氏は、根本的な問題は仮想通貨固有のものではなく、規制の枠組みが不明確なために悪化した伝統的な金融詐欺と関連していると強調し、デジタル資産業界の信頼回復を目指した背景について次のように述べている。

ジェネシスの破産は仮想通貨の問題ではないことに注意することが重要です。