カイコ(Kaiko)の調査によると仮想通貨取引の90%が8つの取引所で処理されていた

仮想通貨取引の90%が8つの取引所で処理されている

カイコ(Kaiko)の最新調査分析によると、世界中のデジタル資産取引の大部分は、わずか8つの仮想通貨取引所によって処理されている事が明らかになった。

日本語訳:
導入:仮想通貨流動性集中レポート

・流動性の90%がわずか8つの取引所に集中している
・流動性は時間の経過とともにさらに集中している
・バイナンスは世界の深さの30%、ボリュームの64%を占めています

同調査では、わずか8つの仮想通貨取引所が世界の仮想通貨取引量の90%を処理しており、市場の深さの92%も占めていることが明らかになった。2023年の初め以降、バイナンス(Binance)は世界中の仮想通貨市場の厚みの30%以上を占めており、世界中の仮想通貨取引量の64%以上を担っているとのこと。ジャオ・チャンポン(趙 長鵬:Zhao Changpeng)CEO(最高経営責任者)主導の同取引所は、デジタル資産セクターで最も重要なプレーヤーとしての地位を維持している。ただし、レポートによると、その市場の深さは2021年以来12%近く減少している。

仮想通貨市場で大きなシェアを握る他の取引所には、コインベース(Coinbase)、クラーケン(Kraken)、OKXクーコイン(KuCoin)、バイビット(Bybit)、バイナンスUS(Binance.US)、ビットフィネックス(Bitfinex)が順に含まれている。

流動性の集中の増加は自然な市場力の結果

最新の取引高集中の数字は、8大取引所が世界の仮想通貨取引高の84%強を占めていた2021年と比べて6%近く高くなっている。

カイコのリサーチディレクターであるクララ・メダリー(Clara Medalie)氏によると、ほんの一握りの取引所における流動性の集中の増加は、平均的な仮想通貨トレーダーに有利な「自然な市場力」の結果であると述べている。同氏は、レポートに付随するメモの中で、2022年のFTX崩壊に見られるように、高度に集中した仮想通貨市場はより簡単に障害点を生み出す可能性があると警告。この出来事により、2022年の秋から数十億ドルを失った数千人の仮想通貨投資家、FTX およびセルシウス(Celsius)や3AC(Three Arrows Capital)などの他の仮想通貨会社が市場から撤退。

高度に集中した仮想通貨市場は良い面でも悪い面でもあり、流動性が不足していることは間違いなく、多くの取引所や取引ペアに分散すると、ボラティリティが悪化して価格発見プロセスが混乱する可能性がある。カイコの報告書は、8月の仮想通貨取引高が2023年最大の減少となったことを受けて発表されたものだ。仮想通貨関連データを提供しているCCData情報によると、8月のスポットとデリバティブの合計取引高は 11%以上減少し、2兆9,000億ドル(約424兆円)となり、2020年10月以来2番目に悪い月間合計となった。

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