トランプ陣営がCoinbase経由で仮想通貨での寄付を受け付け開始
トランプ陣営は2024年5月21日(火曜日)、米国の金融市場に対する社会主義的な政府管理に反対する人々との連帯の一環として、仮想通貨による寄付の受付を開始すると発表したことが明らかになった。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の支持者は、Coinbase Commerce製品で利用可能なあらゆる仮想通貨を使って寄付できる、と同選挙キャンペーンはプレスリリースで述べている。この発表により、トランプ前大統領に対抗して再選を目指すジョー・バイデン(Joe Biden)現大統領と、新興業界への規制を推進する声高な仮想通貨批判者であるエリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員(マサチューセッツ州選出)が結びついた。バイデンの代理人であるウォーレン上院議員は、キャンペーンで、仮想通貨に対する攻撃で、アメリカ人が自分自身で金融の選択をする権利を制限するため、反仮想通貨を構築していると述べたうえで、次のように語っている。
トランプ氏は、仮想通貨という新たな選択肢を得たことで、11月5日に選挙戦を勝利に導く仮想通貨軍を構築するだろう。
仮想通貨での寄付がトランプ陣営にとって新たな資金源となる可能性
今回の動きは、トランプ陣営にとって新たな資金源となる可能性があり、同陣営は、4月に民主党現職のバイデン氏を上回る資金を集めたにもかかわらず、手元資金ではまだバイデン氏に後れをとっている。
仮想通貨の寄付は、株式の贈与と同様に現物寄付として報告され、その後、選挙運動はデジタル通貨を清算するか、持ち続けるかを決められる。トランプ陣営は、「仮想通貨寄付の寄付限度額と開示要件は、連邦選挙委員会の規則に従う」と述べており、仮想通貨の受け入れは、Pew Research Center(ピュー・リサーチ・センター)の2023年4月の世論調査によると、若く男性に偏りがちな仮想通貨コミュニティへのトランプ陣営の一連の取り組みの中で、最新のものに過ぎない。
一方、バイデン氏の選挙キャンペーンは、仮想通貨とそのリーダーに対する政権の懐疑的な姿勢を反映。トランプ陣営が仮想通貨の寄付者に便宜を図り始める数時間前、バイデン氏のチームは「仮想通貨の重役や石油王がトランプ氏のために出てきている」と支援者に警告する文章を送っている。また、バイデン陣営は、CNBCが仮想通貨の寄付受け入れについて見解を求めたところ、即座には回答していない。
トランプ陣営の発表では、トランプ氏は仮想通貨寄付を受け入れる最初の主要政党候補者であるとされたが、トランプ氏は7月までは正式な候補者ではない。実際、トランプ氏は仮想通貨による寄付を受け入れた最初の大統領候補者ではなく、ロバート・F・ケネディ・Jr.(Robert F. Kennedy Jr.)氏は2023年5月、無所属での大統領選出馬を目指し、自身の選挙キャンペーンでビットコインによる寄付を受け付けると発表。さらに、ランド・ポール(Rand Paul)共和党上院議員は2015年、自身の大統領選挙キャンペーンのためにビットコイン寄付を受け入れている。