インドで新たな求人仮想通貨詐欺が出回る

インドで新たな求人仮想通貨詐欺

インドの仮想通貨投資家は、悪意のある者が求人担当者を装い、潜在的な候補者である被害者を騙す新種の仮想通貨詐欺が出回っている事が分かった。

インドのプネー在住のナベド・アラム(Naved Alam)氏は、“自称雇用主”と遭遇した後、250万ルピー(約455,000円)相当の仮想通貨が消えており、次のようにツイートしている。

日本語訳:
最近、Twitter(※現、X)で詐欺の被害に遭い、3000ドルを失いました。私の話を共有して意識を高め、他の人が同じ試練を経験するのを防ぎます。

同氏の投稿によると、「@crankybugatti」という名前の X ユーザーが、専門分野でのプロダクトデザイナーとしての役割の可能性について連絡してきたという。“自称雇用主”は、「@SocialSpectra」と呼ばれる Web3 コミュニケーションアプリに関連した機会を提示。これに続いて、同氏は会話をDiscordチャンネルに移すよう要求されたが、同氏によると、これは何ら異常なことではなかったという。

偽採用担当者が同氏の仕事に感銘を受け、人事面接を続行したいと述べたのは、このときで、本当の詐欺が起こり、同氏は“人事”から電話を受け、オンボーディングリンクを転送されたという。同氏によると、そのリンクは国際通信アプリを装ったスパイウェアのものだったと思われる。このマルウェアは同氏のファントムウォレットを流出させ、ソラナベースの金融プラットフォームカミノファイナンスに賭けていた資産を清算したという。

詐欺師は問題解決を約束もXアカウントは既に停止

現地メディアへの声明の中で同氏は、「@crankybuggati」に連絡して返金を求めている。

詐欺師は、自分はこの計画には関与していないと主張したうえで、「サイバー犯罪セキュリティの分野で働いている友人に連絡して問題を解決する」と約束したという。なお、この詐欺師のX アカウントはすでに停止されている。

興味深い点は、インドの規制当局が仮想通貨に関わる違法行為の取り締まりを強化している中で今回の詐欺が起きたことだ。2024年3月、インド執行総局は、インドのマネーロンダリング防止法に基づき、299の団体に対して告訴状を提出。この告発は、仮想通貨マイニングベンチャーへの投資を約束する詐欺師に投資家がだまされたことへの対応として行われた動きである。