日本支援のカンボジアデジタル通貨が利用者1,000万人へと急増

カンボジアデジタル通貨が利用者1,000万人へと急増

カンボジアのデジタル通貨であるBakong(バコン)は、開設された口座数が1,000万を超え、利用者は同国人口の60%を占めたことが新たに分かった。

2023年12月19日(火曜日)の日経アジアとのインタビューで、カンボジア中央銀行(National Bank of Cambodia:カンボジア国立銀行)のチア・セレイ(Chea Serey)総裁は、日本の新興企業と共同開発したBakongとして知られる同国の初期デジタル通貨が約1,000万の口座に流通していることを明らかにした。

報告書によると、現在、国民の約60%が取引にBakongを利用している可能性があり、この数字は重要なマイルストーンである。また、同総裁は、中国のカード決済サービスであるUPI(UnionPay International:銀聯国際)やその他のグローバルパートナーとの協力を通じて、Bakongのリーチを国際的に拡大する計画についても共有し、同総裁次のように述べている。

当社はすでにタイ、ラオス、ベトナムとの国境を越えた決済接続を開始しています。


国境を越えたシームレスな取引と、銀行口座を持たない人々に提供へ

カンボジア国立銀行は、デジタル通貨の国境を越えた決済ネットワークを強化し、カンボジアの国境を越えたシームレスな取引を促進することも目指している。

インタビューの中で同総裁は、金融包摂の重要性を強調し、消費者保護とサイバーセキュリティに重点を置くことで金融包摂を促進する中央銀行の取り組みを強調。さらに、中央銀行はAnt Group(アントグループ:螞蚁集团)のデジタル決済サービスであるAlipay(アリペイ:支付宝)と覚書を締結。ソロモン諸島中央銀行、フィジー準備銀行、ルワンダ国立銀行との連携を確立した。

日経アジアによると、カンボジア国立銀行も日本の経済産業省と協力覚書を締結し、両国間のQRコードベースの決済の基礎を築いている。

2020年に発足したBakongは、カンボジア中央銀行と十数の商業銀行との協力の成果であり、基礎となるブロックチェーンアーキテクチャーは日本のテクノロジー企業ソラミツ社が設計したものだ。カンボジアではスマートフォンの普及が進んでいることを考慮し、中央銀行はBakongを活用し、銀行口座を持たない人々に銀行サービスを提供するためのソリューション普及を目指している。なお、東南アジアの他国と同様に、カンボジアも人口の大部分が重要な銀行サービスを利用できないという重大な課題に直面している。

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