HuobiのHTXへのリブランドから数日後に800万ドルのハッキング被害に遭う

フォビ(Huobi)のHTX取引所で800万ドルのハッキング被害に

Huobi はセーシェルに本拠を置く仮想通貨取引所フォビ(Huobi)によってリブランドしたHTX取引所は、リブランドから数日後、ハッカーによって約5,000ETH(イーサリアム:Ethereum)を吸い上げ、(約12億円)の侵害に遭ったことが明らかになった。

ジャスティン・サン(Justin Sun)氏は2023年9月24日、X(旧Twitter)でハッキングについてコミュニティに知らせており、彼は資金が安全であることをユーザーに保証したうえで、次のように述べている。

日本語訳:
HTX、HTX_Globalはハッカー攻撃により5,000Eth(約800万ドル)の損失を被りました。HTX は攻撃によって生じた損失を完全にカバーし、関連する問題をすべて解決しました。すべてのユーザー資産はSAFUであり、プラットフォームは完全に正常に動作しています。

同氏は、被害に遭った金額はHTXユーザーが保有する総資産よりも比較的少額であると主張しており、HTXプラットフォームのわずか2週間分の収入に相当すると述べたとのこと。多額の損失が発生したにもかかわらず、同氏は、この損失は30億ドル(約4,470億円)という驚異的なプラットフォームの総資産の比較的小さな部分に過ぎないと強調した。

ハッキングは24日に起こったものの、ユーザーにはすぐに知らされておらず、同氏のXへの投稿は、ブロックチェーンセキュリティアラートプラットフォームのCyvers Alertsがユーザーに事件について知らせた後に行われている。Cyvers Alertsは、接触を試みたにもかかわらず、HTXから何の反応も得られなかったと主張。仮想通貨エコシステムでハッキングが横行するなか、同氏のHTX取引所が最新の標的となった。

コミュニティメンバーからは不満の声も

一部のコミュニティメンバーは、HuobiがHTXにリブランドした数日後にハッキングが起こったことを強調しており、コミュニティメンバーからも不満の声が上がっているとのこと。

また、バイナンス(Binance)のジャオ・チャンポン(趙 長鵬:Zhao Changpeng)CEO(最高経営責任者)も、このリブランディングについて冗談を交えながらコミュニティに参加しており、次のようにコメントしている。

申し訳ないが、HuobiをHTXに改名してすぐに数百万ドルを失うなんて、卒倒しそうなくらいおかしい。冗談はさておき、われわれのセキュリティチームは、ハッカーの資金を追跡するために、可能な限りあらゆるケースで協力する。

HTX Globalは2023年9月13日にブランド名を変更し、成長性、収益性など、さまざまなブロックチェーンプロジェクトやステーブルコイン・イニシアティブとのパートナーシップに重点を置いている。同社は新たな市場に打って出ることで世界的なロードマップを拡大することを使命としており、注目すべきは、今回の事件がリブランディング以来最大のセキュリティ侵害であったことだ。