OpenSeaの元幹部、NFTインサイダー取引で3カ月の実刑判決

OpenSeaの元幹部によるNFTインサイダー取引で実刑判決

OpenSeaの元幹部は、NFT(非代替性トークン)に絡む史上初のインサイダー取引スキームを実行したとして、禁固3カ月の判決を受けたことが明らかになった。

NFT市場の製品責任者として働いていたナサニエル・チャステイン(Nathaniel Chastain)氏は、2023年初めに連邦大陪審によって詐欺とマネーロンダリング(資金洗浄)の罪で有罪判決を受けたとのことだ。同氏は2022年6月にOpenSeaでの地位を悪用し、マーケットプレイスのホームページに掲載される予定のNFTを購入した罪に問われ連邦検察に起訴されている。同氏は2021年6月から9月にかけて、インサイダー取引スキームによって5万ドル(約730万円)以上を稼いだとみられている。

チャステイン氏の判決は他企業インサイダーへの警告

チャステイン氏は複数ウォレットを使用して資金を転送し、痕跡を隠したとみられている。

OpenSea元幹部が正式に起訴された後、彼の弁護士は無罪を主張。その後、問題のインサイダー情報を使用したり共有したりしてはいけないとは誰も言わなかったと主張している。ニューヨーク州南部地区連邦検事局のプレスリリースによると、同氏の3カ月の服役後、さらに3カ月の自宅監禁が続き、その後、3年間の監視付き釈放に直面することになる。チャステイン氏は、今年4月に裁判が始まってから2週間足らずで有罪判決を受けており、今回の判決は、インサイダー取引はいかなる市場においても容認されないという、他の企業インサイダーへの警告となるとみられている。

また、連邦検察当局は、2023年初めに判決を受けたコインベース(Coinbase)のマネージャーに関する同様のインサイダー取引事件を引き合いに出し、チャステイン氏に2年の判決を求刑した。しかし、元OpenSea幹部の事件を担当した判事は、彼が初犯であり、NFTのインサイダー取引による収益はコインベースの事件よりもかなり少なかったとして、寛大な判決を下している。

OpenSeaは今後の不正行為防止にむけた新たな慣行実施へ

同氏が得たイーサリアム(Ethereum/ETH)の価値は、市場に合わせて乱高下しており、彼の正確な不正利得を突き止めることを難しくしている。

同氏は2021年にOpenSeaを辞職。OpenSeaは今後の同様の不正行為を防止するため、新たな慣行を課すと発表。一方で、同氏の弁護士は以前、彼の取引は社則に違反していないと主張しており、同氏弁護側は、裁判が始まる前に、今裁判は不公正であると主張したが、裁判を監督する裁判官は彼の申し立てを却下し、裁判の続行を認めた。ジェシー・ファーマン(Jesse Furman)判事は、「簡単に言えば、この裁判はチャステインが起訴された犯罪を犯したかどうかということであり、検察が公正か不公正かということではない」と述べたとのことだ。