中国が革新的なブロックチェーンインフラシステムを計画

中国は上海でブロックチェーンの可能性を解き放つ

中国は2025年までに、都市上海にて、実体経済におけるブロックチェーンの適用強化計画であるブロックチェーンインフラストラクチャーを公開する計画であることが分かった。

この動きは、ブロックチェーン技術で世界のフロントランナーになりたい中国による画期的な動きであり、2025年までにブロックチェーンインフラを確立するという中国の取り組みは、技術革新への継続的な取り組みを示唆している。同計画は上海で展開され、世界のデジタル開発環境で主導権を握るという上海市の決意を反映。この革命的な取り組みは、ブロックチェーンの可能性と実体経済、公共サービスなどへの統合を探ることを目的としている。

ここでの目標は、コア技術の独自のイノベーションを促進し、それらを活用して上海の技術力広範囲に広げる事である。迅速なオンチェーンおよびクロスチェーン展開能力の育成について述べており、ブロックチェーンの中核技術に関して市内で行われた重要な進歩を強調している。この計画は上海だけに限定されず、全国的なメタバース開発の推進を反映して、南京や鄭州などの中国のさまざまな都市でも同様の取り組みが実施されている。

最前線としてのブロックチェーン

これは単なる技術革新の話ではあく、米・中間の緊張が高まる中、ブロックチェーン技術と仮想通貨が重要な最前線として浮上している今、世界的競争の話である。

2022年、中国の習近平国家主席は「技術革新は世界の競争の主戦場となっている」と強調し、競争は日に日に激化。仮想通貨の分野における中国の支配的な地位は明らかであり、中国系の仮想通貨取引所が世界の取引を支配している。中国はCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)である電子人民元の展開に成功し、その使用を南米やその他の戦略的地域にまで拡大している。

一方、米国は後れをとっているとみられており、上位15の仮想通貨取引所のうち米国企業は3社のみであり、規制上の不確実性により主要な市場プレーヤーが海外に流出している。中国国外で活動する犯罪ネットワークが大規模な仮想通貨の盗難や、詐欺行為に関与している例が現れると、事態はさらに不透明になると予想されている。

香港との連携で影響力を維持

中国は仮想通貨取引所の運営や取引を禁止するなど積極的なアプローチを見せているが、香港との連携を活用し、依然としてかなりの取引量に対する影響力を維持している。

上海でブロックチェーンインフラシステムを開発するという中国の大胆な動きは、技術革新を活用する中国の取り組みの証しであるものの、それはテクノロジーだけの問題ではなく、地政学、経済的リーダーシップ、そして世界的な権力闘争の新時代に関するものである。この事業は、限界に挑戦し、ペースを決め、おそらく既存の世界秩序に挑戦しようとする中国の意欲を反映しており、現状を維持することに満足するのではなく、未来を導き、形作り、定義したいと願う国家についてのストーリーだ。

米国や他の世界大国が追いつけるかどうかはまだ分からないものの、1つ明らかなことは、ブロックチェーンを利用するという中国の革命的な計画は単なる技術的取り組み以上のものであり、挑戦かつ未来への洞察でもある。