中国は米国に対する「金融兵器」でビットコインを使用か
PayPal(ペイパル)の創業者で億万長者のベンチャーキャピタリストのピーター・ティール(Peter Thiel)氏は、中国が金融兵器としてビットコインを使い、米国を弱体化させているのではないかとの見解を明らかにした。
4月6日(火曜日)に開催されたリチャードニクソン財団の仮想イベントに参加したティール氏はコメントで、ビットコインは法定通貨の地位を脅かすが、特に米ドルを脅かすだろうと述べた事をブルームバーグが報じている。その上でティール氏は、次のように語った。
私はプロクリプト、プロビットコインの最大主義者ですが、現時点では、ビットコインも一部、米国に対する中国の金融兵器と見なされるべきかどうか疑問に思います。
同氏は、中国が現在のドル一強の準備通貨制度ではなく、人民元とドルの2大準備通貨を望んでいると考えているとみられる。また、中国は過去にユーロをドルに対する武器として「部分的に」使用してきたと主張しており、それはうまくいかなかったため、今回はビットコインを金融兵器として使おうとしているとの見解を明らかにした。
中国は世界の準備通貨に人民元を望まない?
中国は最近、ブロックチェーン対応のデジタル版通貨であるデジタル人民元を配布したが、ティール氏はその動きに対し、「それは本当の仮想通貨ではありません、それはある種の全体主義的な測定装置です」とコメントしている。
つまり、ティール氏は中国が実際に人民元を世界の準備通貨にすることは望んでいないと推測しており、中国が国際的にドルの地位を弱めるための手段にすぎないと結論づけた。実際、Coindeskによると、水曜日のBTC-USDは0.19%で56,000ドルを超え、過去最高の60,738ドルに再び近づいており、ビットコインの価格は年初来で95%上昇し、過去12カ月で674%上昇していると報じている。
ビットコインの影響力や市場規模は日に日に拡大しており、中国はドルに対する対抗策としてビットコインを使っているとみられる。