銀行のプライバシー侵害はユーザーをDeFiプラットフォームへ誘導すると専門家が指摘

銀行は顧客のソーシャルメディアプロフィールを監視

一部銀行では、顧客のソーシャルメディアプロフィール監視を可能にするため、ひそかにポリシーを更新しているが、銀行ユーザーのプライバシーに深刻な脅威をもたらし、分散型の代替手段を検討するもう一つの理由を提供すると専門家が指摘している事が分かった。

英国最大のハイストリート金融業者とその他の複数金融業者は、プライバシーポリシーの中にソーシャルメディアアカウントからの情報の選別を許可する文言をひそかに更新。銀行はこれまで、フェイスブックやツイッターなどのサイトでのこうした小切手を回避すると主張していた。大手銀行は現在、顧客に対して小切手を開示するよう求める圧力が高まっている。UKIP(元英国独立党)党首ナイジェル・ファラージ(Nigel Farage)議員がまとめた文書には、ツイッターへの投稿の例が含まれており、同議員は英国で物議を醸す人物として、長年にわたる英国のEU離脱運動の先頭に立ってきた人物としても広く字られる人物だ。

英国政府は複数銀行を捜査の真っ最中

英国政府は現在、顧客の政治的見解に基づく口座閉鎖の疑いで、さらにメトロ・バンク(Metro Bank)、ヨークシャー・ビルディング・ソサエティー(Yorkshire Building Society)、アメリカン・エキスプレス(American Express)の3銀行を捜査している。

銀行口座の閉鎖は必ずしも政治的理由によるものとは限らず、仮想通貨取引所コインベース(Coinbase)ユーザーらは、BoA(Bank of America)がアカウントを閉鎖したと報告しが、これは危険な行動を嫌う事が背景にあるとみられている。

銀行が顧客を監視しているという事実は、DeFi(分散型金融)プロトコルを検討するさらなる理由を与える。プライバシー観点から、DeFi の方が良い選択肢であると考えるかもしれない。DeFi はブロックチェーン上に構築されており、「トラストレス」システムになるように設計されている。スマートコントラクトに依存し、信頼できる仲介者を必要とせずに金融取引と契約を自動化および強制する。

DeFiは検閲に強く多くのプライベートオプションを備えている

DeFi は検閲に耐えられるように設計されており、DeFi内のトランザクションとインタラクションは通常、パーミッションレスであり、ユーザーは中央エンティティからの承認や介入を必要とせずに参加できる。

アイアンフィッシュ財団(Iron Fish Foundation)のエレナ・ナドリンスキー(Elena Nadolinski)CEO(最高経営責任者)は、最近の暴露によってDeFiが分散型で包括的かつプライバシーを重視した金融の未来への道を後押しすると考えており、次のように語っている。

銀行業務のニーズ代替または補完として、DeFiを利用する人が増えています。米ドルでの取引、さらには米ドルでの利回りを得ることが、米国外の人々であっても信じられないほど簡単になりました。

しかし、分散型金融が成長するにつれて、金融業界に対する金融規範への準拠を求める圧力も高まっている。DeFiは現在、マネーロンダリング(資金洗浄)を取り締まり、従来の銀行と同様に行動するよう求める圧力が高まっている。