クリーンスパーク(Cleanspark)が全額現金で買収してビットコインマイニング事業を拡大

クリーンスパークが米国ジョージア州のマイニング施設を全額買収

ビットコインマイニング業者クリーンスパーク(Cleanspark)は、米・ジョージア州ダルトンにある2つのターンキー・ビットコイン施設を買収する最終契約を締結したと発表した。

同社は2023年6月21日(水曜日)、ターンキー・ビットコイン・マイニング・キャンパス(turnkey bitcoin mining campuses)を2カ所取得する最終合意に達したと発表。同社によるとこの施設は、ジョージア州ダルトンに位置し、6,000台のAntminer S19 XPとS19J Pro+を収容する予定とのこと。今買収取引は930万ドル(約13.3億円)を全額現金で支払うもので、同社の現在の事業を毎秒1エクサハッシュ(EH/s)弱増加させる見込みとのこと。

同社は、2022年2月以降、合計77,500個のASIC(特定用途向け集積回路)マイニングリグを取得することで、2023年に事業を拡大したことを明らかにしており、今回の買収により、2023年度末目標である16 EH/sを達成するのに十分すぎるほどのインフラを確保できるとのこと。

積極的展開を進めるクリーンスパーク

最近の弱気相場におけるビットコインマイニング収益性低迷にもかかわらず、クリーンスパークはさまざまな買収を通じて積極的に拡大機会を追求している。

2023年4月に同社は45,000台のAntminer S19 XPリグを1億4,490万ドル(約207億円)で購入し、大きな話題となった事でも広く知られており、クリーンスパークのザック・ブラッドフォード(Zach Bradford)CEO(最高経営責任者)は次のように語っている。

エネルギー・パー・ハッシュレート・ベースで最も電力効率の高いマイナーの1社としての位置づけを継続するものです。

同社は、エネルギーミックスの90%が低炭素エネルギー源に由来すると主張。証券取引所に上場している他のビットコインマイニング企業と同様、同社株式は2023年6月21日に上昇し、東部時間午前11時30分に米ドルに対して10%上昇した。

また、同社のゲイリー・A・ベッキアレッリ(Gary A Vecchiarelli)CFO(最高財務責任者)は発表の中で次のように語っている。

私たちは、来年のビットコイン半減に備えるため、現在の市場環境から生まれた機会を活用し続けています。全体として、当社の2つのビットコインマイニング施設の買収は、次のビットコイン半減によってもたらされる潜在的な機会を活用し、将来の成功に備えることを目指しています。

2月初めに同社は新たに20,000台のAntminer S19j Pro+を4,360万ドルでポートフォリオに追加し、2.44EH/秒の採掘能力に貢献。注目すべきは、同社がジョージア州の施設で1,600万ドル(約22.8億円)の拡張を発表し、さらに15,000台のリグを導入している点である。

ビットコイン価格は、2022年12月31日に1単位あたり16,565ドル(約237万円)の最安値を記録。その後大幅に急騰し、次世代機械の進歩によってハッシュレートが大幅に向上。現在、マイナーの主な課題の1つは、高度に入り組んだマイニング難易度であり、2023年6月27日に再び上昇すると予想されている。