ネパールがCBDCデジタル通貨の導入の可能性について研究を開始

ネパールがCBDC導入の可能性について調査を開始

ネパールが将来的にCBDCを導入する可能性についての調査を開始したことが新たに分かった。

インドのニルマラ・シサラマン(Nirmala Sitharaman)財務相は、中央銀行が4月1日から始まる次の会計年度2022年から2023年にCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)を発表すると発表。ネパールの南隣国は、CBDCを導入する最大経済国のひとつとなる予定であり、さらに隣国である中国もすでにさまざまな都市でデジタル人民元の試験を開始している。そのような隣国の環境からか、ネパールはCBDC発売までには長い道のりがあるものの、将来的にCBDCを導入する可能性についての調査を開始した事がわかった。

NRB(Nepal Rastra Bank=ネパール中央銀行)は、7月15日までの2021年から2022年までの現在の会計年度の金融政策に沿ってCBDCの調査を開始。NRBの通貨管理部門のレヴァティ・プラサド・ネパール(Revati Prasad Nepal)常務取締役は、次のように述べている。

今後2週間以内にタスクフォースの報告を期待しています。私たちはそのような通貨を急いで導入するつもりはありません。また、最終決定を下す前に、インドやその他の地域で導入されるデジタル通貨に対する反応を観察します。

なお、ネパール常務取締役は、国がデジタル通貨を導入するまでに少なくとも2〜3年かかると予想している。

ネパール国内の需要

NRBの関係者によると、中央銀行は、理事長が率いる技術委員会に加え、デジタル通貨に関して必要な勧告を行うため、NRBのバム・バハドゥール・ミシュラ(Bam Bahadur Mishra)副総裁が率いる運営委員会も設立しており、次のように述べている。

ネパールが中央銀行のデジタル通貨を導入することを決定した場合、ネパール中央銀行法を改正して、デジタル通貨の発行も許可する必要があります。

世界がすべてのデジタル化に向かっており、デジタル通貨の重要性は世界中でますます感じられている。ネパールも例外ではなく、近年、デジタル決済の利用が急増している。中央銀行の統計によると、ネパリス(※1)は、2020年12月中旬の302億8,000万ルピー(約291億円)から、7月16日に始まった現在の2021年から2022年の2021年12月中旬の時点で885.3億ルピー(約851億円)の銀行取引を行っており、経済調査部門の責任者であるプラカシュ・クマール・シュレスタ(Prakash Kumar Shrestha)氏は、次のように述べている。

(※1)ネパリス(Nepalese)とは…
ネパール 移民のほか、駐在員、中国およびネパール系中国市民の事

したがって、ネパールにも中央銀行のデジタル通貨を導入することを検討する必要がありました。

ただし、ネパールは、仮想通貨の使用を合法化しておらず、中央銀行は、そのような活動に関与する人々に対して法的措置を取ることを警告している。