FRB連邦準備制度理事会は仮想通貨価格がゼロになる可能性があると警告

FRB総裁が仮想通貨価格がゼロになる可能性ついて警告

FRB(Federal Reserve Board:連邦準備制度理事会)のクリストファー・ウォーラー(Christopher Waller)総裁は、仮想通貨価格がいつかゼロになる可能性があると警告した事が分かった。

Global Interdependence Center「2-10-2023 GIC Live Event: Digital Money, Decentralized Finance, and the Puzzle of Crypto」より動画引用

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FRB総裁は、2月9日(木曜日)に開催されたグローバル相互依存センター会議で、「digital money, decentralized finance, and the puzzle of crypto(日本語訳:デジタル マネー、分散型金融、および仮想通貨の謎」について、仮想通貨への投資の危険性について警告し、次のように語っている。

私にとって、仮想通貨は野球カードのような投機的資産にすぎません。他の人が将来的にプラスの価格で購入すると人々が信じている場合、今日はプラスの価格で取引されるでしょう。そうでなければ、その価格はゼロになります。仮想通貨を購入し、ある時点で価格がゼロになったとしても、驚かないでください。また、納税者があなたの損失を社会化することを期待しないでください。


仮想通貨の冬で複数の仮想通貨関連企業が破産を申請

ウォーラー総裁は、同会議における発言の中で、決済プラットフォームや仮想通貨取引所、仮想通貨の貸し手、ヘッジファンドなど、複数の著名な仮想通貨関連企業が破産を申請している事を明らかにしている。

同総裁は、個人投資家と機関投資家の両方が仮想通貨の冬に苦しんでいると指摘。銀行やその他の金融仲介業者が仮想通貨活動に従事していることについて懸念を表明。詐欺や法的不確実性、不正確で誤解を招く財務開示の蔓延のリスクを高めている指摘している。同総裁は、仮想通貨活動への関与を検討している銀行は、「顧客を知る」および「マネーロンダリング防止」の要件を満たす必要があると強調したうえで、次のように語っている。

これまでのところ、仮想通貨業界のストレスから金融システムの他の部分への波及は最小限に抑えられています。

FRB当局者は、CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)にも懐疑的な見方を示している。2022年10月に同総裁は、FRBがデジタルドルを発行することについて「大ファンではない」と述べたが、「これは本当に価値のあるものだ」と誰かに納得してもらうことにはオープンだと語っている。