フランス国会がMiCA法案制定まで仮想通貨企業の猶予期間を延長へ
フランスの国会は、EU(欧州連合)のMiCA法(※仮想通貨サービスプロバイダー向けの包括的仮想通貨市場規制法案)が制定されるまで、現在運営されている仮想通貨企業が完全に登録されるための追加の時間を提供する修正案を可決した事で、猶予期間が延長された事が分かった。
フランスの下院は、EUのMiCA法が制定されるまでの期間も、仮想通貨会社が事業を継続できるようにする修正案を承認。より多くの企業が登録を選択した場合、追加の時間は当局に準備のための十分な時間を提供していくとのこと。
タイムリー登録
現在、フランスには2 段階のシステムが設けられており、すべての仮想通貨企業はまず、国の規制当局であるAMF(Autorité des Marchés Financiers=金融市場局)に仮想通貨プロバイダーとして登録しなければならない。
現在、約60社がすでに登録しているが、より高いレベルの開示が必要な完全な承認を選択した企業は現段階ではまだない。ただし、2024年1月1日以降、新規市場参入者が運用を開始する前に、完全な認証が必須になる。その一方で、該当日より前に登録された市場参加者は、EU法案が法律になるまで、完全な認定なしで継続でき、仏国会はMiCA法がその後に承認を義務化。ただし、2023年春に予定されている承認から18カ月後まで発効しないとのこと。
EUはMica法のドラフトリリースを2度延期
2023年1月初めにEUは、MiCA法ドラフトのリリースを2023年4月17日まで2 回延期すると発表している。
400ページの文書をEUの24の公用語に翻訳する時間が市民の権利として必要であると述べている。2022年10月に法案を最終決定した後、EUは当初、11月の草案の公開を2023年2月に延期している。一方、EU議会の経済問題委員会は、今週初めにバーゼル III 協定の最終的な実施を承認。資本要件基準によると、銀行は2025年1月から「仮想通貨で保有する1ユーロごとに1ユーロの自己資本を保有する」必要があるとのこと。