ウクライナの銀行大手がステラ(Stellar)ベースのデジタル通貨E-フリヴニャを試験運用

ウクライナ大手銀行がデジタル通貨E-グリブナの試験運用を完了

ウクライナで最も古い銀行の1つであるTASCOM BANKは、ステラ(Stellar)ネットワーク上に構築された新しいデジタル通貨の試験運用を完了したことが明らかになった。

同銀行は、Stellar分散型ネットワーク上でデジタル通貨Eフリヴニャ(e-hryvnia)を作成するプロジェクトの試行段階を実施し、これまでにない実験を行ったとのこと。また、同実験の一環として、買い手と売り手がデジタル通貨を使って取引を行っており、その結果について、同銀行が最近の報告書で明らかにしたとのこと。

電子マネーの発行と流通に関する研究に焦点を当てるTASCOM BANK

ウクライナの仮想通貨情報サイトForklog引用したように、同銀行はこの新しいデジタル資産の運用が、現行のアンチマネーロンダリング(資金洗浄)および顧客に関するプロトコルに従って行われたことを確認している。

同銀行は、ブロックチェーンを活用した電子マネーの発行と流通に関する研究を進めると発表。同銀行の研究により、ブロックチェーンの利点は、取引内および関係者間の完全な透明性、ユーザーデータの高度なセキュリティ対策、コスト効率、高い容量など、数多くあり、この新しい通貨を非現金小売決済でどのように利用できるかを探る予定であるとのこと。さらに、今回の実証実験では、電子マネー流通スキームがブロックチェーン技術を活用した収益性の高いビジネスモデルとして成功し、さらなる製品の進化と実装を可能にすることが明らかになっている。

同銀行は、ブロックチェーンを利用した電子マネーの発行と流通に関する研究を継続する予定であると付け加えており、その将来の研究がカバーする領域の1つは、リテールの非現金決済におけるこのような通貨の使用の可能性である。実際、同銀行は、ウクライナ国立銀行が2021年末に向けて開始したパイロットプログラムの成果に自信を持っており、商業銀行や中央銀行の専門家は、この結果を活用して、より深く調査することを目的としている。

一方で、2021年1月、キエフのデジタル変革省は、ウクライナのデジタル資産エコシスムを構築するための信頼できる同盟者として、ステラ開発財団を選び、2022年11月にウクライナ国立銀行が仮想通貨事業者、金融機関、銀行に対して提示したNBUの中央銀行デジタル通貨(CBDC)のインフラも含まれているとのこと。そのため、今回のTascombankの研究は、ウクライナでデジタル通貨エコシステムが確立されるための重要なステップであり、今後の動きに注目が集まっている。