イランがデジタルリアルの試験運用開始へ
CBI(Central Bank of the Islamic Republic of Iran=イラン・イスラム共和国中央銀行)は9月21日(水曜日)、デジタルリアルの試験運用を開始すると発表した事が分かった。
CBIによるデジタルリアルの試験運用開始のニュースは、商工会議所などによって公開されたとのこと。CBIは、2022年9月22 日(木曜日)にCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)の試験運用を開始すると発表。同銀行は、新しいデジタル通貨を「Crypto Rial(クリプトリアル)」と呼び、従来の紙幣をプログラム可能なエンティティに変換することを目指しているとのこと。
既存法定通貨と1:1で固定されるデジタルリアル
デジタルリアルは、既存法定通貨のリアルに対して1:1の比率で固定されたままになると予想される。
CBIは2022年8月、通貨の「開発の目標、規模、脅威、機会」を概説する草案を公開。当局者は、プロジェクトが国の通貨に対する彼らの管理を大幅に強化すると同時に、金融関係者に新たな機会を提供することを望んでいることを明らかにした。CBIのアリ・サレンハバディ総裁によると、同銀行は、デジタルリアルのインフラストラクチャーとルールを整備しており、仮想通貨は、紙幣や硬貨のような新しいタイプの国家通貨として計画されているものの、完全にデジタル化されている。
セキュリティの高さが魅力のデジタルリアル
デジタルリアルの主な魅力の1つは、セキュリティの高さで、イランの商工会議所からの発表は次のように述べられている。
クリプトリアルは追跡しやすいように設計されており、スマートフォンのデータがハッキングされた場合でもクリプトリアルを追跡できます。
米国による包括的な制裁の対象となっているイランは、その経済に注意を向けるために仮想通貨に目を向けた。8月、イランは仮想通貨資金による初の輸入注文が1,000万ドルに上ったほか、輸入の支払いにドルやユーロの代わりに仮想通貨を選択している。