ビットコイン取引所準備金の減少で長期的な信頼の高まりを示唆
ビットコイン取引所の準備金が数年ぶりの低水準に落ち込み、投資家の仮想通貨長期保有への信頼が高まっていることが改めて浮き彫りになった。
オンチェーンデータ分析を手掛けるCryptoQuant(クリプトクオント)の最新調査データによると、2020年11月の米国大統領選挙以降、主要取引所から17万1,000BTC(ビットコイン:Bitcoin)以上が引き出されており、長期戦略としてコールドストレージへの移行が示唆されている。同社が指摘しているように、取引所の準備金は2021年10月の約320万BTCから、現在はわずか246万BTCと低水準にまで減少。この傾向は、多くの投資家がビットコインを取引するのではなく保有することを選択する傾向が高まっていることを示唆しており、即時売却可能な資産の量が減り、ビットコイン市場の需給動向に影響を及ぼしている。
非流動性ビットコイン供給の急増は保有への移行
取引所準備金の減少に加えて、Glassnode(グラスノード)のデータもこの移行を裏付けており、頻繁に取引しない長期投資家が保有するビットコインを表す非流動性供給指標は、先月だけで185,000BTC急増している。
この大幅な増加により、非流動性供給量は過去最高の1,480万BTCとなり、現在の流通供給量約1,979万BTCの約75%を占める。この非流動性供給量の増加は、投資家が不安定な取引環境に従事するよりも資産の確保を選択していることを示唆している。
清算の急増が仮想通貨取引所に伴う固有リスクを印象付ける
最近の清算の急増は、仮想通貨取引に伴う固有のリスクを強く思い出させるものであり、市場が大きく変動するとトレーダーの行動に影響するため、参加者は注意を払う必要がある。
ロングポジションの清算レベルが高いことは、トレーダーが価格の継続的な上昇に大きく賭けていたが、最近の市場引き戻しに不意を突かれたことを示しており、このボラティリティは、取引慣行における堅牢なリスク管理戦略の必要性を浮き彫りにしている。
ビットコイン取引所の準備金の減少傾向と非流動性供給の増加は、投資家の行動が長期保有戦略へと大きくシフトしていることを象徴しており、最近の価格動向は短期的なボラティリティを示唆しているのかもしれない。全体的な傾向は、長期投資家の間で慎重ながらも楽観的な見通しを示しており、これらの変化する市場状況を理解することは、現在の投資家と仮想通貨分野への潜在的な参入者の両方にとって不可欠である。