フォーブスの調査で仮想通貨取引の半分以上が偽取引
米国経済誌フォーブス(Forbes)のレポートによると、世界最大仮想通貨であるビットコイン(Bitcoin/BTC)の毎日の取引量の半分以上が偽物であると報じている事が分かった。
仮想通貨のパイオニアであり、世界的に最もよく知られているビットコインは、デジタル資産の市場を支配しており、すべての仮想通貨時価総額の40%以上を保有している。ビットコインの取引量は他の仮想通貨取引量をはるかに上回ると予想されているが、フォーブスによる最新調査は、これらの数値が誇張されている可能性があることを示唆している。
毎日の取引量の51%が偽物
フォーブスの最新調査によると、取引所にリストされている1日のビットコイン取引量の51%は、おそらく不正もしくは非経済的な目的のためのものだという。
A new Forbes analysis of 157 crypto exchanges finds that 51% of the daily bitcoin trading volume being reported is likely bogus: by @eltrade https://t.co/Oy5JMV4pFj
— Forbes Crypto (@ForbesCrypto) August 26, 2022
157 の仮想通貨取引所に関するフォーブスの新しい分析では、報告されている 1 日のビットコイン取引量の 51% が偽物である可能性が高いことがわかりました: by@eltrade
今最新調査は、さまざまな国にある合計157の仮想通貨取引所を調査して情報を入手したとのこと。6月14日を基準日に、毎日の世界的なビットコイン取引高が1,280億ドル(約17.7兆円)であると推定。この推定価格に照らし、さまざまな情報源からの自己申告のボリュームを追加した結果、2,620億ドル(約36.3兆円)から51%少なくなり、1,280億ドルと弾き出されたという。さらに、Binance、MEXC Global、Bybitなどの企業は、大量広告を出しているものの、規制による監視がほとんどかまったくない状態で運営されているという。仮想通貨自体が法の整備に追いつかないほどの急成長を遂げたことから、仮想通貨市場に法律が行き届いていないのが現状である。
規制の緩い取引所は、実取引高の約890億ドル(日本円にして約12.3兆円)を占めているが、一説には、これらの金額は2,170 億ドル(約30兆円)に上るとも言われている。また、21の仮想通貨取引所では、ビットコインの1日あたりの取引高が10億ドル(約1,386億円)以上に達し、33の取引所では2億ドルから9億9,900万ドル(約277億円~1384.7億円)の取引高が発生していたとのこと。
フォーブスの最新調査によると、業界で最も評判の良い調査会社の中でも、ビットコインの日々の取引高を計算する真の方法は存在していないという。例えば…、CoinMarketCapはビットコインの最新24時間取引を320億ドル(約4.4兆円)、CoinGeckoでは270 億ドル(約3.7兆円)、Nomicsは570 億ドル(約7.9兆円)、Messariでは50億ドル(約6,930億円)と算出されており、すべてが異なる数値を出している。
依然として仮想通貨取引所のトップはBinance
仮想通貨先物取引についてはCMEグループがデリバティブ市場を支配しているが、Binance、FTX、OKXはスポット市場のトップスポットを保持している。
それにもかかわらず、フォーブスによる分析は、小規模取引所も過大評価する傾向があることを認めており、次のように述べている。
偽販売量に関する最大の問題点は、大量生産をうたっているが、数字をより信頼できるものにするための規制監視がほとんどまたはまったくない企業で、Binance、MEXC Global、Bybit がこれらの企業の1つです。
Binanceには890億ドル(約12.3兆円)相当のビットコインを取引。レポートから判明したのは、毎月5億7,300万人が同取引所を訪れているということである。