A16Zがインドの新興企業に5億ドルの投資計画
アンドリーセン・ホロウィッツ (Andreessen Horowitz / ※以下、a16zと表記)は最近、インドのスタートアップ企業に5億ドル(約646億円)の投資を計画していることが明らかになった。
米国のブログサイトTechCrunchの報道によると、米国に拠点を置くベンチャーキャピタルであるa16zは、成長著しいインドの新興企業に5億ドルを投資する予定とのこと。シリコンバレーの企業がインド市場に参入するのは今回が初めてではなく、a16zは2021年、仮想通貨取引所CoinSwitch Kuberに初の2億6,000万ドル(約336億円)の投資を行っている。また、この投資により同取引所は、2021年10月に評価額19億ドル(約2,456億円)となり、インドで2番目の仮想通貨ユニコーン企業になったとのこと。
ベンチャーキャピタルからの注目
インドは世界第6位の経済規模を誇っており、94のユニコーン企業がすでに存在し、そのうち13社が2022年に誕生したばかりのスタートアップ企業であり、近年、ベンチャーキャピタルから大きな注目を集めている市場だ。
インドのWeb3スタートアップには、CoinDCXとCoinSwitch Kuberという2つの仮想通貨ユニコーン企業があり、当NEXTMONEYの特集記事「Coinbaseがインドで仮想通貨取引デビュー」で報じているように、最近、Coinbaseもインドに進出しており、Coinbaseのブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)氏は次のように述べている。
コインベース・ベンチャーズは、仮想通貨とWeb3空間の国産インド技術企業に既に1億5千万ドル(約194億円)を投資しており、インドの創業者がスケールするのを助けるために、常に新しい機会を提供しています。
各国企業がインド市場に目を向けている
インドに投資の可能性を見据えているのは、a16zだけではなく、複数のベンチャーキャピタルなどが、世界第2位の人口を誇るインドへの投資の可能性を探っている。その証拠にベンチャーキャピタル企業のライトスピード・ベンチャー・パートナー(Lightspeed India Venture Partners)は、インドのファンドのために5億ドル(約647億円)を調達する計画を明らかにしており、そのほかにもTiger Global Management、Sequoia Capital、Coinbase Ventures、FTX Ventures、韓国のHashed、中国のSino Global Capitalも、インドで技術者の雇用と投資をを行う予定が報告されている。
インドのBain & Companyの報告書によると、2021年、同国のVC資金調達額は385億ドル(約4兆9,868億円)でピークに達し、前年比約3.8倍の成長を記録したとのこと。しかし、その一方で、インドでは仮想通貨関連の法整備が明確化されておらず、Polygonの共同設立者であるサンディープ・ニルワル(Sandeep Nailwal)氏は、インドでのWeb3開発に対する法律のハードルを指摘している。