ポルトガルのホンジュラス管轄区域がビットコイン採用計画を発表

ホンジュラス経済特区が事実上の仮想通貨法定通貨化を発表

BCH(Banco Central de Honduras=ホンジュラス中央銀行)が数週間前に同国がビットコインを法定通貨にするという噂を否定していたが、プロスペラ(Próspera)では正式に法定通貨としてビットコインを認めたとのこと。プロスペラは、ウェブサイト上で自らを「強化された経済特区」と称しており、プレス発表では、ビットコインやその他の仮想通貨は、その管轄内で事実上の法定通貨として利用されると明かした。

プロスペラ経済特区の恩恵

プロスペラは2020年にホンジュラス北部のロアン島でローンチした経済特区であり、スタートアップ都市を掲げており、香港のように半自治区として機能している。

同島は総人口も少なく、ビットコイン債権の発行を合法化することで、FDI(海外直接投資)の誘致を促す狙いがあるとみられており、Honduras Próspera Incのジョエル・ボンガー(Joel Bomgar)社長は次のように語っている。

ビットコインにはキャピタルゲイン税がかからず、ビットコインを使って自由に取引ができ、税金や手数料をビットコインで司法権に支払るようになります。また、AMLとKYCに準拠した方法で、希望する規制の枠組みを使用して、管轄区域でビットコイン事業を開始することができます。

ボンガー氏によると、認定された投資家に関して、Securitizeプラットフォーム上でライブで行われるセキュリティトークン・コンバーチブルノート・オファリングを通じて、Honduras Próspera Inc.に直接投資することも可能と述べている。

一方で、ポルトガルのマデイラ自治州のミゲル・アルブケルク(Miguel Albuquerque)大統領も、ビットコイン導入を支持する姿勢を示しており、ビットコインの未来を信じているとコメントしている。実際、マデイラ島のビットコイン売買は所得税の対象外であり、企業には5%と少ない税率を提供していることに加え、ポルトガルでは現在、仮想通貨の購入に関する所得税が掛けられていない。これにより、世界標準のマネーロンダリング(資金洗浄)防止規制や、KYCルールに準拠した枠組みの下で、外国からの直接投資を募り、仮想通貨事業を構築できると説明している。

ビットコインの法定通貨採用については、エルサルバドルが最も早く法定通貨としての採用を発表した国であるが、国際的な市場環境などから、ビットコイン債の発行が延期されており、今後も追随するとみられる国にとっても、エルサルバドルおよびホンジュラスの管轄区域の仮想通貨法定化の今後の動向に注目が集まる。