米国財務省がロシアの制裁に仮想通貨を含み、取引所に警告

米国財務省がロシアの制裁に仮想通貨を含む

USDT(United States Department of the Treasury=米国財務省)がロシアに対して下した制裁には、3月1日(火曜日)から施行されるデジタル通貨小切手が含まれると述べたほか、ホワイトハウスは認可団体との取引に対し、主要仮想通貨取引所に警告した事が新たに判明した。

1日午後に正式発表される予定の大統領命令で米国政府は、デジタル通貨の使用を含め、ロシアに対する制裁を回避する者に対して行動を起こすと述べている。これとは別に、大手メディアは、ホワイトハウスが主要仮想通貨取引所に、ロシアへの制裁を回避するためにプラットフォームを使用できないように求めていると報告した。この動きは、ロシアがこれまでで最も厳しい米国の制裁措置のいくつかを回避するためにデジタル資産を使用する可能性があるという懸念が高まっている中で報じられ、米国とその同盟国は先週、複数のロシアの銀行をSWIFT取引ネットワークからブロックし、同時に海外資産を凍結した。

これはロシア人に外国為替へのアクセスをほとんど残さず、経済成長を損ない、国をさらに孤立させることにつながる。制裁の新しい波は、首都キエフとその周辺地域で戦闘が波及したロシアのウクライナ侵攻への報復と捉えている。

制裁は仮想通貨利用に拍車をかける

ロシアでの仮想通貨取引量は、制限を受けて急増しているのが見られたものの、ロシアの法定通貨であるルーブルはビットコイン(Bitcoin/BTC)や他のほとんどのトークンに衝突した形となっている。

ロシア国内でインフレが急増する中、ルーブルはその価値をさらに失い、ロシア市民を他の選択肢に追いやる可能性がある。ウクライナでは、法定通貨であるフリヴニャ(hryvnia、通貨単位:UAH)の低下と電子現金送金の停止の中で、市民がビットコインと人気のあるステーブルコインテザー(Tether/USDT)を使用しているのが見られた。ロシアでの仮想通貨採用はかなり堅調で、世界市場の約12%を占めており、制裁を回避する潜在的な道である仮想通貨についての憶測を煽っている。ウクライナはロシアユーザーを完全にブロックするため、主要取引所に呼びかけているものの、この動きは、仮想通貨の非政治化された分散型の性質に反対しているという理由で、コミュニティからの批判を集めている。

ロシアで大きな存在感を示しているKrakenは、NEXTMONEYの特集記事「BinanceとKrakenがウクライナからのロシア系アカウントの凍結陽性を拒否」で報じているように、法的に義務付けられていない限り、拒否はしないと述べている。さらに、Binanceは、米国政府によって認可された実体をブロックするが、民間人はブロックしないと述べている。

BinanceとKrakenがウクライナからのロシア系アカウントの凍結陽性を拒否

2022.03.01