MUFGはステーブルコインに焦点:ブロックチェーン支払いプロジェクトを中止へ

MUFGがブロックチェーン支払いプロジェクトを注視

日本最大の金融コングロマリットであるMUFG(三菱UFJフィナンシャルグループ)は最近、ステーブルコインに焦点を当てるため、ブロックチェーン支払いプロジェクトの中止を発表したことが分かった。

MUFGは、他のデジタルおよびフィンテックイニシアチブに焦点を当てるため、ブロックチェーン支払いプロジェクトを中止することを決定。同社は、ブロックチェーン支払いプロジェクトを立ち上げるため、3年前ほど前にグローバルオープンネットワークジャパン株式会社を設立し、GO-NET計画を発表していた。同ブロックチェーン決済プロジェクトは、高スケーラビリティとマルチコネクティビティデータ処理を目的としており、2019年2月に正式に導入されている。ステーブルコインプロジェクトの開始にあたり、米国のコンテンツ配信ネットワークAkamaiと協力し、コミュニケーションやブロックチェーンによる価値の管理など、複数機能を備えた決済サービスの作成を計画しており、声明の中で次のように語っている。

COVID-19の影響による決済取引件数の伸びの鈍化などにより、当初の期待通りの規模での開発が困難であり、その結果、事業は合理的な時間枠で収益性を達成することが期待されておらず、事業を停止することが望ましいと結論付けられた。


国内で関心が高まるステーブルコイン

MUFGはブロックチェーン支払いプロジェクトの停止について、2021年から2022年の会計年度のMUFGの業績に影響を与えず、今後のステーブルコインを含む他のプロジェクトにも影響を与えないことを強調している。

一方で、MUFGのST Research Consortiumによって開発された、セキュリティトークンを管理するためのプラットフォームの開発にも長年取り組んでいるとされている。2019年に設立されたこのプロジェクトは、ステーブルコインの発行と管理のためのプラットフォームを提供することを目的として、2022年2月にProgmatCoinプロジェクトにブランド変更されている。

ステーブルコインに関心を示しているのはMUFGだけではなく、国内大手総合奏者の三井物産は、NEXTMONEYの特集記事「日本国内初、三井物産が金価格に連動した仮想通貨ZipangCoinを発行へ」で報じたように、ZipangCoinと呼ばれる金と1:1でペッグされたステーブルコインを発表しており、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行といった3メガバンクに加え、NTTグループ、JR東日本、KDDI、IIJといった日本を代表する74の企業がデジタル通貨フォーラムに参加している。

日本国内初、三井物産が金価格に連動した仮想通貨ZipangCoinを発行へ

2022.02.09