人気アンチウイルス「Avira」がイーサリアムマイニング機能を追加

Aviraがイーサリアムマイニング機能を追加

ドイツの多国籍コンピューターセキュリティソフトウェア企業であるAvira Operations GmbH&Co。KG社が提供するアンチウイルス「Avira」が、イーサリアム(Ethereum)仮想通貨マイニングソフトを製品に搭載したことが新たに分かった。

米国のセキュリティ情報サイトKrebs on Securityの公式ブログで報告されているように、Aviraには、5億人のユーザー向けにすでにインストールされている仮想通貨マイニングソフトが付属されているとのこと。今回搭載されたマイニングソフトは「AviraCrypto」と呼ばれており、同機能を使用するには、デバイス側から“手動”でオンにする必要がある。そのため、オンになっていない場合、ETHはマイニングされないという。

最初に、Symantecが販売している統合セキュリティソフトウェアNorton 360(ノートン360)は、仮想通貨マイニングの機能を導入したものの、ユーザーは、人気ノートン360アンチウイルスに組み込まれたマイナーが、特別な許可なしに実行されたと不満の声が多数噴出していた。ユーザーによると、以前は、同様の機能がNorton360に実装されており、Norton 360と同様に、仮想通貨マイニング機能を無効にするのが困難だったという。

報酬はすべての参加者に均等に分配

2021年1月、Norton360を所有するNortonLifeLock Inc.(ノートンライフロック)社はAviraの買収を発表。

Aviraに搭載されたAviraCryptoは、ユーザーが、より収益性の高いマイニングのためにプールに参加するように提案され、受け取った報酬は、すべての参加者に均等に分配されるとのこと。仮想通貨マイニングに関するFAQで、Aviraは次のように述べている。

AviraCryptoを使用すると、コンピューターのアイドル時間を使用して、仮想通貨イーサリアム(ETH)をマイニングできます。仮想通貨マイニングは高レベルの処理能力を必要とするため、平均的なコンピューターを使用するユーザーには適していません。互換性のあるハードウェアを使用しても、自分で仮想通貨をマイニングすることはあまりやりがいがありません。あなたの最良の選択肢は、暗号通貨をマイニングする可能性を高めるために、コンピューターの能力を共有するマイニングプールに参加することです。その後、報酬はプール内のすべてのメンバーに均等に分配されます。

クレブスによると、AviraがNortonCryptoと同じ仮想通貨マイナーコードを使用しているという兆候があるという。なお、Aviraアンチウイルスは現在、世界中で5億人以上が使用しているという。