GameStopがNFTおよび仮想通貨市場に参入する計画
ビデオゲームの小売業者であるGameStopは、NFT(非代替性トークン)市場を開発し、仮想通貨パートナーシップを確立するための部門を立ち上げていることが明らかになった。
この件について最初に報じたウォール・ストリート・ジャーナル(※以下、WSJと表記)によると、GameStopは20人以上を雇用してユニットを監督し、アバターの衣類や武器などの仮想ビデオゲームアーティファクトのNFTを購入、販売、取引するためのオンラインハブを開発しているという。さらに同社は、2022年に開設する取引市場へNFTを出品するよう、一部のゲームの開発者やパブリッシャーに要請しているとのこと。今回のNFT参入の報告を受けて、GameStop株は引け後の時間外取引で27%の株価上昇を記録した。
GameStopによるNFT領域への進出計画
NFTとはブロックチェーン(分散型台帳)上に存在するデジタル資産であり、ブロックチェーン技術を使って所有者の情報や本物かどうかを証明できるという特徴を持っている。
GameStopのNFT領域への関心はほぼ1年間一貫しており、2021年4月の求人情報では、仮想通貨、ブロックチェーン、およびNFTの知識を持つアナリストを求めていた。さらに、NFTウェブサイトを立ち上げたことで、イーサリアムNFTプロジェクトに参加するため、エンジニア(Solidity、React、Python)、デザイナー、ゲーマー、マーケター、コミュニティリーダーを募集するなどNFT、仮想通貨、ブロックチェーンテクノロジーの経験を持つ人材を急速に集めている。GameStopのマット・ファーロンCEO(最高経営責任者)は次のように述べている。
私たちは長期に重点を置いているため、最終的にははるかに大きなビジネスになるものを構築できます。
GameStopは2021年、リーダーシップチームと取締役会を再編成し、アクティビスト投資家のライアン・コーエン(Ryan Cohen)氏を会長に任命し、より技術的な側面に力を入れている。実際、Ubisoft(ユービーアイソフト)、Zynga(ジンガ)、Square Enix Holdings Co.(スクウェア・エニックス)などの、ビデオゲームビジネス業界の大手企業のいくつかは、ここ数週間でNFTの販売計画を開始または発表している。一方で、GameStopはテクノロジーを交換し、ブロックチェーンやNFTベースのゲームの作成、およびその他のNFT関連のイニシアチブに共同投資するために、2つの仮想通貨スタートアップとの契約に署名している。コロナパンデミックがGameStopの実店舗に影響を与えるなか、WS Jによる報道では、GameStopのNFT戦略が同社の全体的な財務実績の向上を目的としていると結論づけている。