コソボがマイニング禁止へ
ヨーロッパ・バルカン半島中部の内陸部に位置するコソボ共和国(※以下、コソボと表記)は、停電と電気料金の高騰により、エネルギー消費を緩和するため、仮想通貨の生産(=マイニング)を禁止することが分かった。
コソボは、エネルギー危機に直面しているヨーロッパの打撃を和らげる取り組みの一環として、エネルギー消費を抑制するため、仮想通貨マイニングを禁止。同Facebookの声明の中で、コソボ経済大臣のアルタネ・リズヴァノリル(Artane Rizvanolli)経済大臣は今回のマイニング禁止措置に対し、次のように語っている。
仮想通貨のマイニング禁止は、国の経済を保護するために短期および長期の両面からエネルギー不足に対処することを目的としています。
ヨーロッパ各国で仮想通貨マイニングを制限
コソボでは、仮想通貨マイニングの禁止に加え、仮想通貨のマイニングを創業している場所を特定するためのリソースも割り当てる予定であることをリズバノリル経済大臣は明かしている。
東ヨーロッパに位置するコソボは、寒さのために地元の発電所が破壊され、電力不足のために政府が通常より多くのエネルギーを輸入することを余儀なくされており、2021年12月以降は非常事態宣言下にある。報じられたところによると、エネルギー不足により、多くの企業や家庭が停電や電気料金の高騰に直面し、厳しい状況に陥っている。
同国政府主導で実施された対策は、エネルギー供給の緊急対策に関する政府の技術委員会の勧告に基づいて行われており、マイニング禁止措置は、イラン政府が2021年に行ったと報告されている措置と類似している。イランでは、当NEXTMONEYの特集記事「イランが電力不足を理由に再びビットコインマイニング業者に一時停止命令」などでも報じてきたように、主要都市の停電に対応して、定期的な仮想通貨マイニング禁止を2回発令し。現在実施中のイラン政府によるマイニング禁止は2022年3月6日まで実施される計画だ。
また、スウェーデンなどの他のヨーロッパ諸国も、消費するエネルギー量のために仮想通貨マイニングに反対しており、2021年11月、EU(欧州)連合に提出された公開書簡の中で、スウェーデン当局は、仮想通貨マイニングは、2015年のパリ協定の下で地球温暖化を1.5°Cに制限するという目標を損なうと警告している。