イランが再び電力不足でマイニン業者に一時停止命令
NEXTMONEYの特集記事「イランが電力不足危機の中でビットコインマイニングを非合法化」で2021年7月に報じたように、イラン国内では電力不足による国民への影響を受け、マイニング禁止していた。この時と同様に、イラン当局が地元の仮想通貨マイニング業者に対し、冬の間マイニング事業の稼業をやめるように命じた事が分かった。
イランのエネルギー省は、地元の認可され仮想通貨マイニング事業者に対し、一年で最も寒い時期に電力不足に直面することが想定されていることから、活動を一時的に停止するように命じた。当局は2021年5月から9月にかけて同じ措置を講じており、同措置はこれで2度目となる。
同じ禁止だが異なる季節
イラン政府は、ビットコインマイニングを停電のせいにしており、2021年5月末に一時的に禁止していた。
当局者は、その電力網が一年で最も暑い時期にラッシュを維持できず、9月22日(※天候が冷え始める)まで仮想通貨のマイニング業務を停止すると主張。3カ月後、地元のエネルギー省は、エネルギー消費量が再び最大レベルに上昇する冬季に先立ち、同じ規則を実施。地元メディアへのインタビューで、イランの電力供給会社であるTavanirのモスタファ・ラジャビ・マシャディ(Mostafa RajabiMashhadi)会長は次のように述べた。
エネルギー省は先月(2021年11月)から、認可された仮想通貨マイニングファームの電力供給削減、低リスク地域での街灯の消灯、消費の厳格な監視など、発電所での液体燃料の使用を減らすための対策を実施しています。
気象機関の予報によると、今後気温が下がり始めると予想されており、移動が必要だと幹部は説明。これは電力消費量の急増につながり、国のエネルギーネットワークを混乱させるとみられている。
当局は、仮想通貨マイニングに対する以前の取り締まりの際、非常に厳格な規制を実施しており、「イランで違法マイニングとの闘い:警察が7,000台の仮想通貨マイニング機器を押収」で報じているように、6月には首都テヘランの廃工場で見つかった約7,000台の仮想通貨マイニングマシンを没収している。
世界のマイニング動向
イランはカオス通貨マイニングの世界的リーダーの1つであり、ネットワーク上の総ハッシュレートの3%~4%を占めている。
現在、米国が35.4%となっており、ハッシュ率の大部分を占めている。次いで18.1%のカザフスタンで、ロシア連邦(11.2%)、カナダ(9.6%)と続いている。このハッシュレートの割合は、グローバルハッシュレートの点で誰もが認めるリーダーであった中国が2021年夏に課した仮想通貨の全面禁止の影響を大きく受けているのは公然の事実である。